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Chinese Pops  Japanese Pops
Alice  AREA / ARTI + MESTIERI  Franco Battiato  Lucio Battisti 
Eugenio Bennato / NCCP / MUSICANOVA  Roberto Cacciapaglia 
Fabrizio De Andre  FORMULA 3 / IL VOLO  P. F. M.  Mike Oldfield 
GARMARNA / HEDNINGARNA  SAMLA MAMMAS MANNA 

 スウェーデンのみならず北欧のアヴァンギャルドでプログッレシヴな音楽界をリードしてきた、サムラ・ママス・マンナもしくはそのリーダーのラーシュ・ホルメル関連盤です。グループ名称としては "S" のサムラ、"Z" のサムラ、フォン・サムラ、そして99年に再び "S" のサムラが復活、という流れがある一方、ホルメル名義のソロとルーピング・ホーム・オーケストラなどのライブ、また他のミュージシャンとの競演やアコーディオンライブツアーなど、その活躍は多様で、到底追いきれていませんが、手持ちのものを概ね演奏年代順に並べてみました。
 サムラ/ホルメルが今でもなお、単に現役だということではなくて、常に革新的な作品を出しつづけているということはすごいことです。ファーストからそのラジカルな姿勢と本質的な音楽センスには何も変わりがなく、それでいてLHOやフォンサムラのライブはまさに熱い今の音になっていて、感動と興奮に巻き込まれます。ホルメルのプロジェクトとして来日したときは行けなくて残念でしたが、2002年9月、サムラとしての来日公演を大いに楽しみました。ちょっと感想を書いてみました。
 比較的手に入りやすい盤から選んで人に勧めるとしたら、もっともハードプログレな「家族のひび割れ」、センスの良さとパワーのバランスが良いフォンサムラのライブ、そして99年の復活盤 "KAKA" も、"S" のサムラらしさが良く出ているし、入手しやすい日本盤はなんと紙ジャケボーナスつき(ちょっと悔しいかも(^^;)で、良いかもしれません。
SAMLA MAMMAS MANNA 
SAMLA MAMMAS MANNA 70/LP/SWE/SWE SILENCE SRS4604, 70(01)/CD/SWE/SWE SILENCE SRSCD3603
*サムラのファーストアルバム。驚くほど豊富でユニークなアイデアに溢れている。不思議なヴォーカル曲あり、ジャズっぽい演奏ありで、ただならぬ個性と技量に驚くが、以降のアルバムほどひねくれていないので、プログレッシヴでアヴァンギャルドでありながら聴きやすく、大好きなアルバム。
P. S. 長らく待たれていたCD化、ボーナス2曲を加えてようやく実現した。ボーナス曲はいずれもセッション風のリラックスした作品。
MÅLTID 73/CD/SWE/SWE RESOURCE RESCD505
*サムラの2作目に当たるこの作品は、昔聴いたときは、特にヴォーカル(笑)のせいかなんだか妙にとぼけたような印象があって、あまりピンときていなかった。しかし、今あらためて聴くと、絶妙のテクニックでロック、トラッド、ジャズなどの壁を取り払った、不思議なサムラサウンドが作られていることが分かる。すごくヘンでカッコイイ音である。
KLOSSA KNAPITATET 74/CD/SWE/SWE SILENCE SRSCD3617
*原題の意味は資本主義くたばれとか何とからしい(あいまいな記憶の受け売りなので間違ってたらゴメン(^^;)が、日本盤のタイトルはジャケットの絵から「踊る鳥人間」だったっけ、これは正しいと思う。どっちにしたって革命的だが、鳥人間のほうがイデオロギーよりもラジカルだろうから。言葉がわからないからめったなことはいえないが、曲として聴く限り、前作よりもシリアスで技巧的、よりアヴァンギャルドになった。
GREGORY ALLAN FITZPATRICK
SNORUNGARNAS SYMFONI 76/CD/SWE/SWE MNWCD70
*グレゴリイ・アラン・フィッツパトリックの曲をサムラが演奏するという形になっていて、たてまえ上はフィッツパトリックのアルバムということになると思う(ジャケットの背表紙にはサムラの名前はない)が、サムラのディスコグラフィによく入っている(表紙ではサムラの名前のほうが大きい)。テクニカルでありながらどこかとぼけた味わいのサムラ節が堪能できながらも、温かみのあるフィッツパトリックのメロディセンスが生きていて、なかなか聞きやすい仕上がりで好きだ。ちょっとマグマみたいだったりなんだかマイクオールドフィールドみたいだったりどことなくイエスみたいだったり、でもしっかりサムラであるという、変幻自在のサウンドが楽しめる。惜しむらくは録音時間が短いこと。
BILDCIRKUS 78/CD/SWE/SWE MNW MLRCD2
*フィッツパトリックのキーボードにアペトリアらサムラのメンバーが参加しているが、こちらにはサムラの名前はない。ホルメルがクレジットされていないからだろうか。総合芸術パフォーマンスのような企画がらみの作品らしい。変化に富んだ面白い作品に仕上がっている。バンド形式の曲ももちろん良いが、16分を超えるピアノ変奏曲は圧巻。
RAMLÖSA KVÄLLAR
NIGHTS WITHOUT FRAMES 78/CD/SWE/SWE RESOURCE RESCD507
*ホルメルとアペトリア、それにユッカ・トローネン・バンドのメンバーらによって作られた、ワールドミュージックのグループ。12曲中5曲がトラッド、残りは各メンバーやグループでの作曲。ホルメル風の牧歌的な味わいや、ジャズのテクニックが生きているので、ワールドミュージックという意識なしで楽しめる。
ZAMLA MAMMAZ MANNA
SCHLAGERNS MYSTIK (THE MYSTERY OF POPULAR MUSIC) & FÖR ÄLDRE NYBEGYNNARE (FOR OLDER BEGINNERS) 78/CD/SWE/SWE SILENCE SRSCD3610
*ギターが APETREA から HAAPALA に替わって、サムラは "S" から "Z" に変わった。これは2枚組というよりは2つのアルバムがセットになっていると解釈すべきなのだろうか。1枚目のほうはホルメルのソロワークなどに共通する、まさにミステリアスなポップ調。2枚目のほうはライブで、迫力とセンスで押し捲るアヴァンギャルドなロック。
FAMILJESPRICKOR (FAMILY CRACKS) 80/CD/SWE/SWE SILENCE SRSCD3612
*サムラの作品としては極端にシリアスで、前作あたりで目立つアイロニーやフリーフォームは後退し、きわめてハードになった。重くてぶ厚い音、硬くて変幻自在のリズム、緻密でエッジの立った演奏が、恐ろしいほどの構成美で肉薄する。インスト主体でしかもオーソドックスな編成でありながら、例えようのない個性的なロックバンドとしての地位を確立した作品である。これはやはりすご過ぎるわ。名盤。
LARS HOLLMER 
XII SIBIRISKA CYKLAR & VILL DU HÖRA MER 81&82/CD/SWE/SWE RESOURSE RESCD512
*ホルメルのソロ一作目と二作目を一枚のCDに収めたもの。限界いっぱいまで29曲、「おもちゃ箱をひっくり返したような」という形容がこれほど当てはまるアーチストはいないのではないかと思うほどの、不思議な童謡のような民謡のような曲が次々と湧き出す。得意のアコーディオンもたっぷり聴かせます。でもまとめて聴くとちょっともたれるかも。一作目の分と二作目の分を分けて楽しむのがちょうど良いかもしれません。
VON ZAMLA
ZAMLARANAMMA 82/CD/SWE/SWE RESOURCE RESCD511
*HOLLMER と HAAPALA が受け継いだ、80年代サムラのヴァリエーション。切れ味のよさはそのままに、牧歌的な味わいも増して、きわめて重厚なレコメン系の音を作り出している。まったく飽きさせないすばらしい作品。ところで、しばらく気づかなかったのだが、このアルバム、パーカッションは分担して演奏しているが専任のドラマーはいなかったんですねえ。改めて驚き。
NO MAKE UP! 83/LP/SWE/SWE KRAX 3
*ジュルヴェルヌetc.のベルクマンがバスーンやオーボエで加わって、いきなり「ひび割れ」チェンバー版が(笑)。重さと軽さがこれだけ重層している音はめったに聴けない。複雑な演奏に怪奇なアレンジも痛快無比。
1983 99/CD/SWE/USA CUNEIFORM RUNE121
*こりゃもう最高! ドイツでのライブの発掘音源であるが音質は完璧。演奏もすばらしい。スタジオ盤ですでに感動していたところに、それを上回る完成度プラスライブの迫力である。完全に参りました! ツインキーボードにバスーンやオーボエが絡み合い、複雑で構成的な曲を軽快に奏で尽くすものすごいアンサンブルである。
HASSE BRUNIUSSON
MANNAMINNE 83/LP/SWE/SWE? ALTERNATIV ALP14
*これはとても楽しい作品。HASSE BRUNIUSSON と ROINE STOLT のユニットで、そこにゲストが加わる形。だからフラワーキングスか、と思うと、むしろカイパ+サムラというか、フラキン+ニンバスというか、そういうイメージで外してないような気がする。時期的にはホルメルがフォン・サムラをやっている頃なので、タイトルやジャケットもその向こうを張っているようなところがまた意味深でもある。演奏力の確かさやアイデアの豊かさは言うまでもなく、力強いアヴァンギャルドさ、とぼけたポップさが同居している。サムラ、ホルメル好きの人には必ず気に入ると思う。
LARS HOLLMER / LOOPING HOME ORCHESTRA
TONÖGA / FRÅN NATT IDAG / VENDELTID 83,85,87(98)/2CD/SWE/SWE MNW RESCD 517/8
*2枚のホルメル名義、1枚のLHO名義のアルバムに、シングル盤などボーナス7曲を加えて合計45曲150分、2CDの超お買い得作品。牧歌的な作品や土着的な作品もさる事ながら、プログレッシブな作品、アヴァンな作品がかなり立っているのが魅力。
LOOPING HOME ORCHESTRA - DOOR FLOOR SOMETHING WINDOW "LIVE" 1992-1993 93/CD/SWE/CAN VICTO CD024
*ホルメルのライブバンド、ルーピング・ホーム・オーケストラ名義の、カナダ・スウェーデン・ドイツでのライブ・パフォーマンスを収めたアルバム。HOLLMER, SUNDIN, KRANTZ, HAAPALA に JEAN DEROME がサックスとフルート、そして FRED FRITH がギターとバイオリンで加わっており、演奏にさらに圧倒的な厚みを加えている。すばらしい作品。
FEM SÖKER EN SKATT
FEM SÖKER EN SKATT 95/CD/SWE/SWE KRAX 9
*ホルメルの、(LOOPING HOME ORCHESTRA 系ではなく)RAMLÖSA KVÄLLAR 系のライブバンド。半分が94年 MORA でのライブトラックで、他にウプサラでのライブトラックが1曲、残りはチキンハウスでの87から95年の録音。トラッドが半分弱、後はホルメル他のメンバーの曲。なじみのバック陣を揃えて、リラックスした雰囲気の作品。
LARS HOLLMER
VANDELMÄSSA 96/CD/SWE/SWE AMIGO MUSIC AMCD874
*いわば無国籍プログレッシヴ・トラッド音楽。民族音楽と言うよりは民衆音楽や童謡のような趣がある。ダイナミックで、不思議で、どこかで聴いたことのあるような懐かしさがありながら、どこにもなかった歌の数々。サムラの音楽のエッセンスも満ち溢れている。
ANDETAG 97/CD/SWE/SWE KRAX10
*ホルメルの6作目に当たるソロアルバム。懐かしさ、物悲しさ、無邪気さなどの、前作に共通する民衆音楽の響きに、やや土着的な叙情性が全体を覆って、技巧的で厚みのある演奏が見事な傑作。
BRATKO BIBIC / LARS HOLLMER / MARIA KALANIEMI / GUV KLUCEVSEK / OTTO LECHNER
ACCORDION TRIBE 98/CD/SWE et al/DEU INTUITION INT32202
*国も違えばジャンルも違う5人のアコーディオン奏者たちによる画期的なツアーの録音から、ホルメルのプロデュースにより選り抜きのトラックを集めたもの。ホルメルでおなじみの "UTFLYKT M. DAMCYKEL" もスピード感あふれながら重厚な音で楽しめる。他に類のない作品だと思うので、どこがどう凄いとか言いようがないのだが、トラッドやジャズ、コンテンポラリーなどの要素が、アコーディオンという饒舌な楽器を介して、5人それぞれの才能に導かれて多彩な楽曲に仕上げられる様が魅力。
SAMLA MAMMAS MANNA
KAKA 99/CD/SWE/SWE AMIGO AMCD884
*ホルメル+アペトリア時代の全盛期の時代の音を聴かせる。センスのよさと切れ味の鋭さ、作曲力と演奏力はもちろん充実の、"S" のサムラ驚異の復活盤。本作と "Z" のサムラの傑作「家族のひび割れ」を聴けば、とりあえずサムラはいかなるバンドなのか分かると思う。
LARS HOLLMER
UTSIKTER 00/CD/SWE/SWE KRAX11
*ホルメルのいつものソロの持ち味が、もっとも洗練された形で詰まっている。あでやかなアコーディオンの響きで代表される楽音や演奏はトラッドでポップで、純粋な優しさとお茶目な楽しさの世界に遊んでいるようでありながら、意表をつく変拍子や、明るいスリル感のある複雑なアンサンブルの快楽に引き込まれていくと、突如としてプリミティブな心の深淵が口をあけ、呪術的な誘惑がそこから立ちのぼってくるのに気づかされる。つまりホルメルはハメルンのアコーディオン弾きである。M11はVOLAPUKに提供した曲。
AUTOKOMP A(ND)MORE 01/CD/SWE/JPN INFINITE KRAX12
*副題が From the Chickenhouse archives I ということは続編も出るのかな。それにしてもうれしいです! これはホルメルの来日ライブ会場でしか売っていない、ホルメル手書き(!)のナンバリング入り500枚限定盤なんです。で、私はライブにいけなくて諦めていたら、なんとTさんが私のぶんまで入手してくれたのです! Tさんありがとう! 作品のほうはアーカイブなんですがオリジナルバージョンやご愛息の歌など聴きもの揃いで、短めではありますが大満足! VANDELMÄSSA に近いコンセプトですが、選びぬかれた曲が巧みに配列されていて、ちょっと短めではあるのですが、それだけのことはあってムチャクチャ濃いです。ジャケットの絵はご愛嬢の作。
SOLA
SOLA - LARS HOLLMER'S GLOBAL HOME PROJECT 02/CD/SWE+JPN/JPN INFINITE+KRAX KRAX12+1/TUTI-0002
*ホルメル来日の折のセッションメンバーがSOLA(スウェーデン語では太陽の意味)としてスタジオ録音盤を出した。私は日本のメンバーについてまったく知識がないのですが、とにかくすばらしいと言うかすごい演奏です。ほとんど時間のないままのスタジオ録音にもかかわらず息の合った、ホルメル節に緊張感を加えたアレンジがスリリング。聞き親しんだ曲も新しい息吹を与えられ、新しい角度から光が当てられた印象。たぶんホルメルのほうも、このメンバーとのやり取りの中で、急激にかつ濃厚に、コンセプトもアレンジもあらためて煮詰めていくことになって、その結晶ともいうべき作品になったのではないでしょうか。お嬢様の筆による美しく暖かい絵や手の込んだデザイン、なくなった愛犬へのレクイエムのエピソード、ボーナストラックのライブなど、サービスも仕掛けも十分。これは必聴です。今までサムラを聴いたことがない人にも勧めます。
HASSE BRUNIUSSON
FLYING FOOD CIRCUS 02/CD/SWE/SWE BURLESCO BUR001
*最高に面白いアルバム。ENSEMBLE NIMBUS 名義のアルバムから、83年作以来(他にもあるのかもしれませんが知らないので(^^;)の、ソロ名義に戻り、同じく ROINE STOLT と組んでの作品。文句なしにプログレッシブなジャズロックであれ、マーチやポルカやワルツであれ、超絶テクニックで外さないツッコミはもうほとんど神業と言うべきでしょう。空飛ぶメシのサーカスというだけあって、なんでもありのアラカルトの嵐で、言うなればスウェーデンにある無国籍料理のレストラン、つまりメニューはなんでもあり、だけどシェフはスウェーデンの人でしょやっぱり、みたいな仕上がり。聴くたびに新しい発見がある重層構造にも薄々気づいてはいるのだが・・・いつまでも楽しく、底なしに恐ろしい作品。
SAMLA MAMMAS MANNA
DEAR MAMMA 02/CD/SWE+JPN/JPN KRAX+INFINITE KRAX14/TUTI-0004
*来日記念盤として1000枚限定で出された、01年ウプサラでのライブアルバム。生の彼らの破天荒さは実際に見てみないと分からないが、その雰囲気の一端はこの作品で感じ取ることができる。とにかく骨太の音で、骨折しそうなリズムをバキバキとたたき出していくバンドの重さに、愕然とするばかりのおかしなパフォーマンスが強引に挟み込まれ、吉田達也がドラムスの今こそが最盛期ではないかとさえ思わせる。来日公演のステージを思い出しながら熱く聴いてしまう。スリーブのイラストもいつもながらすばらしいが、見開きの4人の写真・・・どれが誰のお母さんか、すぐに分かってしまうのもとてもおかしい。RUINS とのセッションもかっこいい。
DEAR MAMMA 07/CD/SWE/JPN KRAX-TUTINOKO KRAX14b
*2007年再発バージョン。オリジナルに入っていたルインズとの01年のセッション2曲の代わりに、珍しくワタシも聴きに行った02年東京表参道FABでのライブ音源が8曲入っている。激しくも和やかなライブの雰囲気が伝わる。ワタシにとっては忘れかけた頃にうれしい企画だが、他の音源と組み合わせて新譜として出てくれたほうがもっとうれしいのは間違いない。スリーブはそのままなのでいずれ中古盤で探す人はやっかいだろう。
LARS HOLLMER YURIKO MUKOUJIMA DUO
LIVE AND MORE 03/CD/SWE+JPN/JPN KRAX15/TUTI0006
*ライブすごく楽しみにしていたのだが事情でいけなくなってしまったのだ。この盤はそんな私にTさんがサインまでもらって買ってきてくれた。感謝感激です。いつもありがとう! 聴けば聴くほど、ライブにいけなかったことが残念になるアルバムです。ホルメルのトラッドとアヴァンギャルドの接点が向島のバイオリンという活性剤を得てますます火花を散らします。
COSTE APETREA
RITES OF PASSAGE 05/CD/SWE/SWE LIONMUSIC LMC167
*曲ごとにさまざまなゲスト楽器が入るが、基本的にはうねるギターのアドリブに酔わせるヘヴィなプログレだ。うーんすごいよ。冗談みたいなクリムゾンぽいフレーズが出てきたりもするが、とにかくギター巧すぎ。
SURPRISINGLY HEAVY 08/CD/FIN/SGP LION LMC250
*ほぼ3年ぶりになるのか、相変わらずのきらびやかなギターに、すっきり無駄のないリズム、北欧ジャズロックの伝統ともいえる突き抜けるコード展開が快く流れる。ドラムス以外は自演ということで、タイトルほどの破天荒さはないが、ひたすら積極的で明るい色調は、この人の天性だろう。ひねくれているのかなと思わせておきながら、聞いているうちにどんどん好きになる邪気のなさが不思議な魅力だ。
LARS HOLLMER
VIANDRA 07/CD/SWE/JPN KRAX-ARCANGELO KRAX17/ARC3008
*日本先行発売・限定紙ジャケット・オマケCD-R付きで渋谷直子さんの丁寧な解説入りとくれば、日本盤を買うしかないでしょう。アルバムは久しぶりだが、ライナーを読むと近年の旺盛な活動ぶりがよく分かり、本作が7年ぶりのスタジオソロ作とはいえ決してブランク後の復活作というようなものではなく、最近の活動の集大成であることがうかがえる。馴染みのメンバーでバスーンやチェロの響きも入り、なつかしさと優しさにあふれたいつものメロディが流れ出す。一曲一曲は小品だが、それぞれ印象に残るメロディで、通して聴き終わると、小さな国々を旅する童話集でも読んだかのような、不思議な世界に触れてきたような感じが残る。内袋にはディスコグラフィもあり、見開きの紙ジャケットはホームスタジオのChikenhouseの絵を組み合わせたもので、LPだったらいいのにと思わせる緻密でかわいらしいもの。オマケCD−RはLHOライブに入っていた "Franklåt" のオリジナルバージョンらしい。この曲は大好きだ。

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関連盤
AKSAK MABOUL, DE GLADAS KAPELL, ENSEMBLE NIMBUS, FRED FRITH, JULVERNE, MARIA KALANIEMI, MIRIODOR, TRIANGULUS, VOLAPUK
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