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Chinese pops  Japanese Pops
Alice  AREA / ARTI + MESTIERI  Franco Battiato  Lucio Battisti 
Eugenio Bennato / NCCP / MUSICANOVA  Roberto Cacciapaglia 
Fabrizio De Andre  FORMULA 3 / IL VOLO  P. F. M.  Mike Oldfield 
GARMARNA / HEDNINGARNA  SAMLA MAMMAS MANNA 
SAGRADO CORACAO DA TERRA
FAROL DA LIBERDADE 91/CD/BRA/JPN KING KICP2726
*ブラジルの、バイオリン入りのプログレ。上手いんだけれど、クセがなさすぎるように感じる。シンフォニックが好きな人には向いているのだろう。
SAINKHO
NAKED SPIRIT 98/CD/TUVA+ITA/USA AMIATA ARNR2298
*かつて独立国、今はロシア連邦の自治共和国であるトゥヴァ。民族的にはトルコ系で宗教はラマ教だがシャーマニズムも色濃く残っているとのこと。今は定住者が多いがもとは遊牧民で、モンゴルやロシアの支配を受けてきた影響が強いとのこと。このサインコ(でよいのかな)は、見た目は大阪のおばさんみたいで親しみがわくのだが、正規の音楽教育も受けながら、トゥヴァやモンゴルの伝統を受け継ぎ、ジャズアンサンブルのメンバーでありながらホーミーの歌い手でもあり、海外公演も多く活躍している、ということだ。このアルバムはイタリアで録音されたもので、WALTER MAIOLI やROBERTO CACCIAPAGLIA らが参加している。不思議な声と民族楽器の響きは、ともすればわざとらしさ見えみえになりかねないトランスな音作りを超えた凄みを帯びている。
SAINT JUST
SAINT JUST 73/LP/ITA/JPN KING NAS1421
*アラン・ソレンティの姉ジェインのバンドで、ロベルトフィックスやトニ・エスポジトも参加、アランもバックヴォーカルとミキシングで協力している。ジェインの物憂げで透き通った声が淡々と流れ、ピアノ、パーカッション、サックスなどが通りすぎて行く。ジャケットの妖しい雰囲気通りの、クラシカルで物悲しい音だが、アランのアリアほど悲壮ではないし、アヴァンギャルドな味付けも聴き応えのある作品。
LA CASA DEL LAGO 74/CD/ITA/ITA MELLOW MMO194
*セカンドアルバム。完全に独自の世界を作り上げていて、70年代イタリアンの典型的な「名盤」には違いないが、中でも情緒的なメロディがやや聞き手を選ぶかもしれない。
SALIF KEITA
KOYAN CD/MLI&GBR/JPN POLYSTAR P30D10012
SALLYANGIE
CHILDREN OF THE SUN 68/LP/GBR/GBR TRANSATLANTIC TRA176
*サリーとマイク・オールドフィールド姉弟のフォークバンド。きれいな声のお姉さんがいていいですね。
CHILDREN OF THE SUN 68(02)/2CD/GBR/GBR SANCTUARY CMDDD545
*なんとボーナスCD付きで再発。オリジナルデザインの紙ケース入りで、CDケース内のスリーブは再発デザイン。目玉はボーナスCDに入っているマイクのギターインプロで、オマドーンやアマロックのフレーズさえ見え隠れするから驚き。本当にサリアンジー時代のものかと疑わしくなるほど。他の曲は、ジャケットやスリーブの写真からも感じられるように、サリーの存在感が圧倒的で、心なしかマイクの屈折も感じ取れるような。
SALIS
DOPO IL BUIO LA LUCE 78/CD/ITA/ITA GIALLO SAF031
*シンフォ系の典型的なイタプログの音。ほぼインストで、アレンジや音作り、特にギターソロには、イエスの影響を感じる。テクニックは安定していて、イタモノにしては垢抜けているほう。このバンドならではの個性というかクセ、勢いというか迫力がいまひとつほしい気はするが、アルバムの完成度は高い。最後の曲は突然ヴォーカルとコーラスが入るシンプルなもので拍子抜けする。
SAMLA MAMMAS MANNA ---> SAMLA MAMMAS MANNA Special
SANDRO BRUGNOLINI
OVERGROUND 70(09)/CD/ITA/ITA BTF AMS157CD
*往年の名盤らしい。一曲目は外したかと思ったが、これはなるほどおもしろいバンドだ。ジャズが基本でギターを中心に新しい音の可能性を追求しているような印象。テクニカルな部分がかっちりとできているので、アヴァンギャルドに転がるところでも快く広がっていく。リマスターなのか音質も良く、アコースティックな音の響きも生きている。
SANDROSE
SANDROSE 72/LP/FRA/FRA MUSEA FGBG2011
*フランスのギタリスト JEAN-PIERRE ALARCEN らのバンド。オルガンとメロトロンも重厚な、メロディもリズムもハッキリしていて気分のよいシンフォ。英語で歌う女声ヴォーカルは、力みがあって私にはちょっと苦手なタイプだが。
SANGIULIANO
TAKE OFF 78/LP/ITA/JPN RCA EDISON CR10062(ERS28012)
*イタリアの謎のキーボーディスト、サンジュリアーノのソロアルバム。クラシカルで叙情的、テクニックはあるがひけらかすタイプではなく、全体に非常に緻密な構成の作品になっている。ムーグにアープ、ハモンドにスタインウェイなどの使用楽器の中では、特にメロトロンのヴォイスがきれいなのには驚く(解説にはボコーダーとあるがメロトロンだろう)。立ち上がりが悪くピッチが不安定な楽器なのに、このタイミングの合い方は超絶的だ。何か秘密?があるか、楽器のクセを知り抜いて使っているかだろう。
SANNA KURKI-SUONIO ---> GARMARNA / HEDNINGARNA Special
SARA MODIGLIANI
MA CHE RAZZA DE CITTA' 07/CD/ITA/ITA IL MANIFESTO CD177
*カンツォニエレ・デル・ラツィオのファーストアルバムのヴォーカルだった人。このマニフェストからの廉価盤は、新しい録音と70年代前半の未発表トラックからなる作品集(たぶん)。CDLメンバーのPIERO BREGAはじめ、多彩な顔ぶれで、素朴なラツィオの音楽があふれている。街中の音のようにはじまるタイトル曲は、有名なプロテストソングらしいが、メロディが美しく、張りのある歌声が響いて、すばらしい一曲である。半分弱がトラッドで、ボリス・ヴィアンやイタロ・カルヴィーノ(!)の作もある。
SARI KAASINEN & SIRMAKKA
TSIHI TSIHI 96/CD/FIN/DEU WARNER 0630-14753-2
*女性2人、男性3人の、アコースティックトラッド。オリジナル曲がほとんどのようだが、私などにはほとんどトラッドとの区別はつかない。明るく軽快だがどことなくはかなげな、北欧トラッドの雰囲気がたっぷり味わえる。カンテレやハイタリ(アコーディオン)の素朴な響きに地声のヴォーカルが心地よい。
SARO COSENTINO 
ONES AND ZEROS 97/CD/ITA/AUT VOICEPRINT RES129CD
*バッティアートやピーターゲイブリエルなどとの仕事でも知られるサロの、おそらく GUNS 'N' ROSES のパロディと思われるタイトルとジャケットも思わせぶりなソロニ作目。とにかく活動範囲が広い人なので、ゲストにもピーターハミル、ジャッコ、シャンカールなどなど、多彩な顔ぶれ。歌モノの仕上がりはあくまで洗練されたポップスだが、上質でヒネリの効いた曲とアレンジは印象に残る。ただ収録時間が全部で38分あまり、しかも最後にトレイ・ガンとサロによるエスニックでアンビエントな怪しい曲が10分続くので、もうちょっと歌モノ入れて欲しかったかも。
SARO LIOTTA
LA SEDUZIONE 78(10)/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 0602527457420
*THE UNIVERSAL MUSIC COLLECTION シリーズ、"Progressive Italia Gli Anni 70 Vol.7" 所収の一枚。なんと生ギターソロ!これがかなりよいのですね。ジャズ、クラシック、ブルースっぽいのとか、いろいろですが、素人が聴いてもすごくうまい、ということはわかります。テンポの速い曲のコードやリズムの躍動感、しっとりした曲の音の粒立ちが、ゾクゾクさせます。
SAVAGE ROSE
DODENS TRIUMF 72/LP/DNK/DEU POLYDOR 2380016
YOUR DAILY GIFT CD/DNK/DEU POLYDOR 8431872
*オルガンのペラペラしたサウンドに、子どものような女声ボーカル。不思議なバンドです。
25 93/2CD/DNK/DNK MEGA MRCD3222
*どうもこのバンドのイメージを今ひとつつかみ損なっているような気がずっとしていたのだが、この2枚組みベストを見つけて聴いているうちに、ようやく良さがわかった気がする。最初に聞いた"DODENS TRIUMF"に引きずられていたというか、どうしてもユーロプログレやトラッドの文脈に位置づけて聴いてしまっていたのだけれど、もっとブラックミュージックなどに寄せたイメージで聴くべきだった。結局ワタシが好んで聴くタイプではないわけだが、アニセットのヴォーカルの迫力はやはりすごかった。それにしても唯一無二の音だ。
SBB
ZE SLOWEM BIEGNE DO CIEBIE 77/LP/POL/POL MUZA SX1434
*ポーランドのプログレの中では、ドイツ盤なども出たせいかけっこう有名な方かもしれない。90年代にもアルバムが出ているようだが再結成したらしい。これまで機会がなくて聴いたことがなかったのだが、某店のLP100円セールで見つけたので、買ってみた(しかしポーランド盤のジャケットは7インチシングルと同じような、本当にペラペラなやつだ)。アルバムによって作風が違うらしいが、この各面一曲の4枚目は、ポーランドのマグマといった風情のダイナミックな部分もあれば、叙情的な雰囲気のシンフォニックな部分もあって、なかなかけっこう。
(LA) SECONDA GENESI
TUTTO DEVE FINIRE 7?/CD/ITA/ITA MELLOW MMP188
*メロウの発掘ものだが、これはなかなか変化に富んでいて聴き応えがある。管担当が入った5人組で、サックスが暴れるあたりは前衛ジャズを思わせるが、ギターとオルガンとフルートが掛け合ってヴォーカルが入るという王道のロックンロール、キーボードが活躍するややダークな8分もののプログレ組曲、アコギの美しいメロディー重視の曲もあって、飽きさせない。当時のイタリアものとしてはドラムスがわりと堅実なので、70年代の音ではあるが古臭さを感じない。
SECRET OYSTER
STRAIGHT TO THE KRANKENHAUS 75/LP/DNK/NLD CBS 81434
*疾走感のあるジャズロック。かなりかっこいい。
ASTARTE LP/DNK/NLD CBS 81208
SEMIRAMIS
DEDICATO A FRAZZ 73/CD/ITA/ITA VINYL MAGIC VM007
*イタリアンポップのトップ歌手の一人として活躍し、先ごろ来日もしたミケーレ・ザリッロがかつて在籍したプログレバンドの傑作。怪しげなジャケットの絵や仰々しいグループ名から暗黒系と思われがちだが、ミケーレの曲と歌に厚みと同時に独特の明るさというか軽みがあって、実はメロディアスで美しいプログレッシブ・ロックである。しかしこのころのミケーレ、なんと16歳だったとは!
SENSATIONS'FIX
SENSATIONS'FIX 74/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 0602527382432
*お買い得シリーズ "Progressive Italia Gli Anni 70 Vol.6" 所収の一枚。このアルバムはプロモオンリーだったそうで、私は見たことがなかった。以後の作品以上に独特の雰囲気のあるインスト作品で、エコーやサスティンの効いたギターやシンセが浮遊感を出し、コード進行にときおりヒネリがあるもののソロの起伏は抑え気味で、単純なリズムの反復が心地よさを誘う。音質は音域もレンジも狭くあまりよくない。
FLYING TAPES 78/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 0602527339603
*お買い得シリーズ "Progressive Italia Gli Anni 70 Vol.5" 所収。SENSATIONS' FIX は昔、"Fragments of light" や "Finest fingers" あたりは持っていたはずなのだが、このリストから落ちているのは、当時すでに中古で売ってしまっていたからだ。どうもインスト主体とするには、破綻はないがさほどテクニカルでもなく、歌が入れば英語ということもあって、自分が求めるイタリアのプログレ像には合わなかったのだと思う。今回、このシリーズにはこのバンドのアルバムがずいぶん含まれているのだが、イタリアでの評価は高いのだろうか。この78年作は、アメリカから帰っての再録音ものらしいが、そういえば聞き覚えのある曲がある。改めて聞いてみて、ロックバンドとしてはけっこううまいし、70年代のイタリアのバンドとすればかなり垢ぬけしていることは確認できたが、そこがかえって物足りなさになってしまうのが、イタリアのプログレジャンルの宿命というところか。まあそれは聴く側の勝手な要求なのだが、非英米圏のバンドが英米圏に進出しようとするときの難しさではある。このバンド名では最終作になると思われるが、この後も再びアメリカ進出を試みているFalsiniのド根性はすごいかもしれない。
SEPPO TYNI
JUHLAT SUULISSA 95/CD/FIN/FIN POHJOLA PELPCD6
*なかなか見つからなかったファーストソロ、中古盤で見つけたと思ったら、まもなく某店が北欧版を大量に仕入れたようで、出回ったみたいだ。お安く程度のよい中古盤で聞けたのでいいけど。本作は曲想はジャズの色が強く、演奏もわりと前に出る音作りだ。プログレ好みとしては次作のほうが聞きやすいが、こちらの緊張感のある演奏もなかなか迫力がある。
NIIN AINA 97/CD/FIN/FIN POHJOLA PELPCD9
*ペッカのグループで腕前を聞かせてきたギタリストのソロアルバム。で、これがめったやたらと面白いのです。一曲目はフリーフォームに近いどろどろの暗さ、二曲目は軽快なヴォーカル、三曲目はしんみりとECM風、四曲目はブラスがはじけてノリノリ、五曲目はテンテケテンテケ、六曲目はおしゃれな女性ヴォーカルが・・・ああもう、まあちょっと一回聴いてみてください。ワタシはこのアイデアのとっちらかったようなアルバム、はまってます。
SEZEN AKSU
DENIZ YILDIZI 08/CD/TUR/TUR DOGAN DMC-100168
*映画『クロッシング・ザ・ブリッジ』で知った、トルコ歌謡界では大御所のような歌手らしい。声の質は表現しようがないのだが、しっとりとした色気がバラエティに富んだ曲にそれぞれ溶け合って、聴き慣れない曲なのにすぐ耳になじむ心地よさである。
SEZIONE FRENANTE
METAFORA DI UN VIAGGIO - ARDITI VOLI DI CERVALLI ATTENTI 14/CD/ITA/ITA MA.RA.CASH RECORDS 019991877975
*気づいてみればこれもCONQUERERと同じ、イタリアのプログレ専門のレコード会社から出ている。スリーブの写真を見るとみなかなりのおっさんで、オルメなどと共演したこともあるバンドらしい。今の基準で聞いてしまうと、演奏もテクニカルとはとうてい言えないレベルで、アルペジオが始まると心臓に悪いほどだが、そこはさすがに年季の入った人たちで、よくいえば70年代へのオマージュあふれるオールドスタイルで、テクニック的に無理のない編曲がなかなか巧妙である。実際にオルメあたりを思い出させるのは、その時代に演奏してきた強みであろう。が、それだけに今の時代の音なりアイデアなりテクニックなりが、どこかに新味を出しているかというと、もちろんそうではないのが辛いところ。
SIGILLO DI HORUS
RENDES VOUS 76/LP/ITA/ITA GROG GRL05
*グロッグの5番だからというだけで買ってしまったアルバム(笑)。単純なエレクトロニック・ミュージック。というだけでは寂しいので、ピッキオ以外の4枚のジャケを紹介しておきましょう。マンディロとこのアルバムの2枚はずば抜けて話題になりませんので、見たことがないという方も多いでしょうから・・・。
SILJE
HJEMMEFRA 96/CD/NOR/NOR KIRKELIG FXCD171
*作曲に SILJE NERGAARD とあるのがフルネームだろう。日本盤もかつて出ていたようで、ジャンルはジャズヴォーカルなのだろうか、そっちでは知られている人なのかもしれない。男性のコーラス隊が付いていて、アカペラっぽい曲もあるなど、演奏は渋め(ただしかなり手だれ)。少し線の細い声で、正直なところもっと気合の入った音を想像していたので、ハズしたなとは思うのだが、ヘタな癒し系よりはずっと安らぐので、案外聴いていたりする。
SIMON LUCA
PER PROTEGGERE L'ENORME MARIA 72/CD/ITA/ITA VINYL MAGIC VM052
*バンドにパガーニという名前を見て、マウロ・パガーニだと早合点して買ったのだが、よく見たらアルド・パガーニという別人であった。しかしこれが怪我の功名、このジャケットながら、ヴィニルマジックが再発しただけのことはあって、なかなかよいのである。70年代初期の、プログレブームが沸き起こるころのイタリアのカンタウトーレで、女声のバックヴォーカルの雰囲気やオルガンの入り方は当時を偲ばせるものもあるが、ソウルフルな歌い手で、スローなバラッドもアップテンポのロックンロールも、ギターのインストもそれぞれ巧くて、凝った音作りにまったく頼ることなく、暖かさと強さのある歌を聞かせる。
SLAPP HAPPY
SORT OF 72/LP/GBR/JPN POLYDOR 23MM0240
s/t 74 LP/GBR/GBR VIRGIN V2014
(w/HENRY COW)DESPARATE STRAIGHTS 75/LP/GBR/GBR VIRGIN V2024
CA VA 97/CD/GBR/GBR V2 VVR1001662
*スラップ・ハッピー名義のオリジナル・アルバムとしては、実に20年以上振りの新作。相変わらずのダグマー、ブレグヴァド、ムーアのトリオが奏でる、明るく気楽でありながらちょっと引っかかりのある、不思議なアヴァンポップの乗りは、時の経過を超えて健在である。肩の力を抜いて楽しめる上質の曲が揃っていて、聴けば聴くほど癖になる。アートワークもシンプルで素敵。
SLY & THE FAMILY STONE
ANTHLOGY 2LP/USA/USA EPIC E237071
*もちろんプログレではないのだが、ジャストビートのリズムを使った薄めの音が斬新に感じられて、もちろん曲も詞も、スライ・ストーンの声も良くて、"Family Affair" とか "Runnin' Away" とか、シングル盤でよく聴いていた(白状すると、チャイ・ライツとかアル・グリーンとか、けっこう好きだったです)。このベスト盤はだいぶ後で買いました。そうそう、角川ミニ文庫「私のいちばん好きなアルバム」を立ち読みしたのですが、何と3人が彼らのアルバムを挙げていました。
SOCRATES
PHOS 76/LP/GRC/USA PETERS PILPS9013
*ギリシアのバンドでソクラテスってのも(^^;。ハードプログレ、といった感じ。ヴァンゲリスが参加。
SOFT HEAP
s/t 78/LP/GBR/GBR CHARLY CRL5014
SOFT MACHINE
FIVE 72/LP/GBR/JPN CBS ECPL38
SIX 72/2LP/GBR/GBR CBS 68214
SEVEN 73/LP/GBR/GBR CBS 64799
BUNDLES 75/LP/GBR/GBR EMI SHSP4044
SOFTS 76/LP/GBR/GBR EMI SHSP4056
TRIPLE ECHO 77/3LP/GBR/GBR EMI SHTW800
ALIVE & WELL RECORDED IN PARIS 78/LP/GBR/JPN EMI EMS81076
SOURDELINE
LA REINE BLANCHE 74(10)/CD/FRA/SPA GUERSSENGUESSCD031
*スペインでサイケ・フォーク系の渋いラインナップ(といってもワタシはまったく知らない人ばかり)を再発しているレーベルから、幻のフランスのフォーク名盤が出ました。ワタシはまったく聞いたことがありませんでしたが、女性ボーカルがやや厚みのあるタイプで、ダルシマーやクルムホルンやプサルテリオン(けっこうこれがこのバンドの音を特徴付けているかも)の音が中世風の雰囲気を醸し出し、マリコルヌにグリフォンを合わせたような印象。
JEANNE D'AYME 79(10)/CD/FRA/SPA GUERSSEN GUESSCD032
*エレクトリックギターを使ったり、アンサンブルが複雑になるなど、前作よりやや現代的な構成が工夫されている。コーラスワークも安定して、ますますマリコルヌを思わせる。
SPARKS
s/t LP/USA/USA WARNER BV2040
A WOOFER IN TWEETER'S CLOTHING LP/USA/USA BR2110
KIMONO MY HOUSE LP/USA/JPN EMI ILS80058
PROPAGANDA LP/USA/JPN EMI ILS80071
BIG BEAT LP/USA/GBR ISLAND ILPS8445
STACKRIDGE
FRIENDLINESS 72/LP/GBR/GBR MCA MKPS2025
PINAFORE DAYS 74/LP/GBR/USA SIRE SASD7503
EXTRAVAGANZA 75/LP/GBR/USA SIRE SASD7509
*このバンドも、ジャンル的に分類するのは不可能。レコード会社は「田園ロック」なんてキャッチを使っていた記憶があるが。ポップなメロディ、牧歌的なサウンド、不可思議なセンスで、ちょっと比較できるバンドを知らない。いわゆるプログレ、ではないが、どうしても気になるバンド。メロディーがすごくいい。
SPECIAL PROVIDENCE
ESSENCE OF CHANGE 14/CD/HUN/HUN GEP CD1047
*ハンガリーのバンドだが、英語のバンド名に英語のアルバム・曲タイトル、それもあまり意味がなさそうな、となると、ややおっかなびっくりで聴き始めたのだが、密度の濃いジャズロックを堪能させてもらった。往年のカンタベリーっぽいセンスがあって、その分例えばドラムの音などやや時代がかったところもあるのだが、正にそれが個性となってまとまりのある楽曲に束ねている。本当は多少エキゾチックなところを期待していて、それは裏切られたのだが。
LA STANZA DELLA MUSICA
LA STANZA DELLA MUSICA 78(10)/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 0602527487229
*THE UNIVERSAL MUSIC COLLECTION シリーズ、"Progressive Italia Gli Anni 70 Vol.8" 所収の一枚。これは不思議な音だ。ジャンル的にはサイケデリックフォークだろうか。コンプレッサーの効いたいかにもな音作りもあるし、コーラスを聞かせるところもあるし、初期バッティスティ風の哀愁味もあるし、オケや子供の歌まで出て来たり、いろいろな楽しみを繰り出してくるかと思うと、後半はデアンドレ的な渋味が加わる。ロッキ-バッティスティ-デアンドレを結ぶとでもいうべき音。
STAMATES SPANOUDAKES
MARMAROMENOS BASILEAS 98/CD/GRC/GRC WARNER SSCD8
*全部ギリシア語で書いてあって、まったくもってどういう人のどういう作品なのかわからないのだが(何かご存知の方、教えてください)、シンセや民族楽器にオケやコーラスも入った壮大な叙事詩風の、完成度の高い音楽。ヴァンゲリスのサントラやジェラルド・カルディナーレあたりの仕事に通じる、耽美的なメロディと重厚なアンサンブルが聴かせる。
STEFANO TESTA
UNA VITA UNA BALENA BIANCA E ALTRE COSE CD/ITA/ITA MELLOW MMP227
*ジャケットの雰囲気は暗いが、まず何といってもメロディが美しいし、声質もわたし好みのわりと淡々として枯れた感じで、情感豊かな作品である。楽器はアコギが主体なのだが、キーボードの音作りや入り方が絶妙だったり、無個性なフォーク伴奏っぽくならないバンドの演奏もアレンジも実にうまい。イタリアのカンタウトーレものでは名盤の一枚に数えられるのも納得がいく。
STERN-COMBO MEISSEN
WEISSES GOLD 78/LP/(E.)DEU/JPN KING K22P475
STORMY SIX
LE IDEE DI OGGI PER LA MUSICA DI DOMANI 69/CD/ITA/ITA VINYL MAGIC VM042
*アルバムとしては最初の作品で、クラウディオ・ロッキが参加、曲作りにもほとんどの曲でフランコ・ファブリと共作している。生ギターの音にグワングワンしたリバーブと、サイケデリックの雰囲気が強く、後のストーミーシックスよりもロッキのソロアルバムに近い仕上がりと言える。やがてストーミーシックスとロッキは別々の道を歩むことになるわけである。
UN BIGLIETTO DEL TRAM 75(04)/CD/ITA/ITA VMCD096
*全体のカラーとしては、アコースティック、深い悲しみと静かな暗がり。バイオリンと生ギターのワルツで幕を開け、鄙びた男声のヴォーカルにコーラスがかぶさる一曲目から、社会批判の歌詞を民衆音楽の響きに乗せるかのように軽やかに、しかし陰影のグラデーションを使いこなしながら描きあげていく腕前にはただならないものがある。これ以後のバンドの音とは明らかに違う。
CLICHE 76(16)/CD/ITA/JPN WARNER WPCR17323
*ワーナーの1300円プログレシリーズ、今回の品ぞろえも、マニアックなものからかつての定番ものまで、幅広くあっぱれとしか言いようがない。このアルバムは、彼らの作品では聴きもらしてきた一枚。管弦も含めてアヴァンギャルドながらイタリアらしい抒情性もあって、実は聴き心地のよい作品だった。
L'APPRENDISTA 77(05)/CD/ITA/ITA BTF VM107CD
*BTFの紙ジャケシリーズで再発中。サックスやバイオリンも加わる編成で、解説にもあるがジェントルジャイアントの影響も大きいようで、プログレッシブだがこんなに大人しかったっけ、という印象で聞いた。ヘンリー・カウと出会い、RIOの運動に入り込んでいく時期で、このあとメンバーの変動も大きく、たぶん初期ストーミーの到達点を示すアルバムだろう。
MACCHINA MACCHERONICA 80/CD/ITA/ITA FONIT CETRA CDM2126
*このアルバムはすでにジャズロックとして充実した作品になっている。テクニックは抜群、管も弦もありなのでチェンバーっぽいところもあるし、アレアやファブリツィオ・デ・アンドレにも通じる地中海の響きも感じる。
AL VOLO 82/CD/ITA/ITA FONIT CETRA CDM2113
*これはすごいや。ジャズロックと言ってよいのだと思うが、まずは強烈な貫通力のあるドラムスやオルガンの音にビビる。カドもトゲもある完璧な硬派の音で、かっこよさの極致! たとえばアレアやデウスエクスマキナの凄さとは違って、正体不明の強力な敵が接近してくるような不気味な攻撃力がある。
MEGAFONO 98/2CD/ITA/ITA DIVA CD9801AB
*76年から82年にかけての2枚組ライブ音源集で聴き応え十分。今になっての発売なので発掘ものかと思ったが、音質もまあまあ良いし。言葉がわからないので特に物語仕立て?の2枚目の目いっぱいアヴァンギャルドなあたりは何なんだが(笑)、もとのテクが凄いから、氷のように熱いとでも言うべき雰囲気で十分楽しめてしまうのはさすがだ。
SUSANNA PARIGI
SUSANNA PARIGI 95/CD/ITA/JPN KING SPCR31001
*私が持っている日本盤は、オリジナルのイタリア盤とは違うようだが、MIAOというレーベルからディストリビュートされたもの。彼女は作詞作曲にキーボード、ツアーメンバーとしてはコッチャンテやバッリョーニのバックを務めてきただけあって、実力は十分。このアルバムではプロデュースとキーボードでヴィンチェ・テンペラが参加し、完成度の高い仕上がり。ギターはマッシモ・ルカだ。声量のあるストレートな歌い方に独特のかすれ感のある高域が魅力的で、歌い上げ型の曲が多いのだが叙情性や甘さに流れそうなところをしっかりと支えている。
SCOMPOSTA 99/CD/ITA/ITA CARISH CL75
*これがたぶん二枚目のアルバムで、わたしはファーストと "IN DIFFERENZE" を先に聞いていたので、そのミッシング・リンクがやっと埋まった。で、彼女はこのアルバムからかなり凄かったのである。歌唱力、個性、曲やアレンジのすべてがうまくいっている。マティアのアントネッラのような迫力と艶のある声に、キーボード奏者としての実力が二つながら備わって、この確かな完成度の高い作品が生まれたのだろう。
IN DIFFERENZE 04/CD/ITA/ITA ZELDA SOZLD-S-005004
*3枚目のアルバムになるらしい。ヴィンチェ・テンペラのプロデュース、比較できるのがデビューアルバムだけなのであるいはセカンドから凄かったのかもしれないが、これはファーストアルバムからは大化けした感じだ。ファーストではマイナーな叙情性が支配的だったのが、曲想にも歌い方にもぐんと幅が出て、色気も力強さもともに一桁増した感じ。声の張りも増し、音的にはアントネッラ・ルッジェーロに進んで欲しかった方向に突き抜けた作品だといいたいくらいだ。しかしこの厚みは、自らの中に湧き上がるテーマ性から来る迫力なのだろう。最後の曲までくると目頭が熱くなってしまいます。
FALSE 04/CDS/ITA/ITA ZELDA SOZLD-S-007004
IN DIFFERENZE IN CONCERTO 06/DVD/ITA/ITA EDEL NARDIV 0106 9
*まさかのライブDVD。動く彼女はさらになんというか、良いですねえ。ピアノも良いがファルフィサのアコーディオン弾きながらがなんとも魅力的な風情。ストーリー性というかメッセージ性のある構成のようですが、語りが分からないのが残念。
SWÅP
SW&ARingP 97/CD/SWE/SWE AMIGO AMCD735
*とにかく音が美しい! 99年のアルバムを先に聞いていたが、こちらはさらにトラッド純正のつくりで、それでいて楽器の音の一つ一つが新鮮。明るく軽快な曲も奥行きがある。ヴォーカルもほとんど入らず、アコースチックな楽器のこれだけの表現力を現前させられてしまうと、エレクトロニクスは何してきたのかと言いたくなるほどだ(いや、いろいろやってきてくれてますけどね)。
SIC 99/CD/SWE/SWE AMIGO AMCD0741
*イギリス出身とスウェーデン出身の混成バンドで、トラッドに根付いた自作曲を中心にアコースチックに奏でる。暖かなフィドルの音色と澄んだ女性ヴォーカルが特徴だが、浮揚感のある循環するメロディと陶酔を誘う軽快なリズムの心地よさは、コンテンポラリー・トラッドのバンドではこれまでありそうでなかったアプローチ。

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