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Chinese pops  Japanese Pops
Alice  AREA / ARTI + MESTIERI  Franco Battiato  Lucio Battisti 
Eugenio Bennato / NCCP / MUSICANOVA  Roberto Cacciapaglia 
Fabrizio De Andre  FORMULA 3 / IL VOLO  P. F. M.  Mike Oldfield 
GARMARNA / HEDNINGARNA  SAMLA MAMMAS MANNA 
FABIO CONCATO
FABIO CONCATO 82/CD/ITA/ITA POLYGRAM 832157-2
*聴くなりすぐわかるヴィンチェ・テンペラのエレピの音、彼のプロデュースはコンカートの甘くかれた声、明るく素朴なメロディラインにはぴったりだ。どの曲も完成度が高く、バックの演奏も手堅く聴き心地よい。
/,~ 84/LP/ITA/ITA PHILIPS 822 079-1
*タイトルなのかデザインなのかよく分からない記号がついているので、一応タイトルに見立ててみた。ジャケットデザインそのままの、暖かさと郷愁に満ちた作品。一曲目の "FIORE DI MAGGIO" は、かなりヒットしたらしいが、確かに佳曲。このたおやかなメロディラインと、ややハスキーながら柔和な歌声の魅力にはちょっと抵抗しがたい。ヴィンチェ・テンペラがプロデュースとキーボードなど、バックも充実。
VITA QUOTIDIANA 92/CD/ITA/EU PHILIPS 848 445-2
*中古で安かったので買ってみたら、コンピレーションだった。この人の声がとても好きなのだが、意識してそろえていないので、コンパクトに良い歌がそろっているし、半分は歌を再録音したようで、結果的にはお得だった。M3はFranco Mussidaの曲で、Angelo Branduardiも歌っている。
BLU 96/CD/ITA/ITA POLYGRAM 532 923-2
*"/,~"以来聞いていなかったから12年間があくのだが、うーんさすがにこれはうまいわ。声の質がもともとすきなのだが、この作品あたりになると、甘さはやや後退して渋さが増してくる。フラヴィオ・プレモーリが共同プロデュース、アレンジ、キーボードで全面協力というあたり、どちらかというと以前のふんわりしたのどかさよりも洗練された出来ばえに、大きく影響しているだろう。
FABIO ZUFFANTI
FABIO ZUFFANTI 09/CD/ITA/ITA AMS155CD
*あれこれのプロジェクトを掛け持ちする ZUFFANTI の、個人名タイトル最新作は、また一風変わった個性的な作品。哀愁のメロディが刻み込まれ、イメージは初期バッティアートが喚起される。もちろん美しく奥行きのある音響は2009年にアップデートされたもの。彼の作品にはどれも、これからのイタリアのプログレが切り拓いていくべき方向を指し示すものがあると思う。
GHIACCIO 10/CD/ITA/ITA MELLOW MMP515
*一曲目の「ドンドンパーンチキチッチキチッチ」というルースなドラムパターンに、おおっとこれはワタシがイタリアンロックの最高傑作の一枚であると疑わないバッティスティのアニマラティナ?と思ったら、「パラッパッパパー」のフレーズサンプリングまで!というわけで、往年の名作へのオマージュを込めつつ、アンナカヴァンやハルキムラカミにもインスパイアされて紡ぎだされた(らしい)、エレクトロニックな音世界には、70年代のそれらとはまったく異質な奥行きがある。前作よりもさらに思索的で突き放したメロディもあいまって、先鋭的な作品と思う。
LA FOCE DEL LADRONE 11/CD/ITA/ITA SPIRALS 0014/LSRCD121
*前作でバッティスティのアニマ・ラティナを本歌取りして見せたズッファンティ、今度はもうスリーブからも題名からもはっきりと、バッティアートへのオマージュ作と誰にでもわかる作品。"La voce del padrone" をもじって "La foce del ladrone"(泥棒の口)とは、何とも人を食ったタイトルだ。音響的な空気感はもともと得意とすることだろうし、こうして聞くと曲作りも歌い方も、バッティアートのまねではなくて、その雰囲気、ハーモニーのくみ上げ方やアーティキュレーションのつけ方でもって、バッティアート流を作りだしているのだと感じる。だから、バッティアートのニューアルバムだよと言われてもだまされることはなく、やはりあくまでもズッファンティのニューアルバムとして上質の出来である。こういうものを作ってしまうなんて、本当に面白い人である。
LA QUARTA VITTIMA 14/2CD/ITA/ITA BTF AMS230CD
*ミヒャエル・エンデ『鏡の中の私』にインスパイアされた作品。私が入手したのはディスクユニオン発売の、デモCD付のもの。ズッファンティのソロプロジェクトだが、彼の幅広い人脈から選りすぐられた多くのミュージシャンが加わり、技を競い合ってもいるから、贅沢極まりないコンセプトアルバムである。底流にはたしかに70年代イタプログのセンスとヴィンテージなサウンドがあり、それを現代のテクノロジーで洗練させている、面白い作品。
FABRIZIO DE ANDRE --> De Andre Special
FANFARE CIOCARLIA
BARO BIAO 00/ROU/JPN META ERPCD5924
*来日公演もとても楽しかったらしい、ロマのブラスバンド。10本のブラスと2人のパーカッションという構成で、いわゆる洗練とは対極にある、生身の音楽が溢れる。
FARAFINA ---> JON HASSELL & FARAFINA
FARMERS MARKET
SPEED/BALKAN/BOOGIE 95/CD/NOR/NOR KIRKELIG FXCD148
*来日公演に行きそびれてとても残念なバンド。ノルウェイ主体にブルガリアの地声女性コーラスも加わり、複合拍子のジャズロックにバルカントラッド風の軽妙洒脱な演奏が、なんとも楽しく、かつ迫力満点の作品。
SURFIN' USSR 07/CD/NOR/NOR SOUTHERN IPC101
*ノルウェイの音楽学校出身でフリージャズからブルガリアの民族音楽を志向して創作活動を展開してきたバンドというわけだが、04〜07年にかけて、家やら車の中(!)やらもふくめてあちこちで録音された素材を編集して作られた作品のようだ。ジャズを学んだテクニックは確かで、バルカン志向の音楽性がユニークで、北欧色はほとんどない。ユーモアの個性がよくつかみきれないところがあるので、今ひとつ聞いていて入り込めないのだが、まあしかしこの超絶のスピード感は唯一無二だ。
FAUST
FAUST 71(03)/CD/DEU/JPN UNIVERSAL UICY-9259
*透明ビニールジャケット再現の誘惑についついつられて入手してしまいました。ドイツモノ(一般化のしすぎ)は相性が悪いと思ってほとんど聞かずにきましたが、これはなかなか! 前衛ということでもっとノイズな音を予想していましたが、テープを多用したと思われるサウンドやフレーズのコラージュに、投げやりに聞こえながら案外律儀な演奏が重なり、展開には変化があるし音の厚みも散漫にならずもったりもせずで、ジャケットの奇抜さもあいまってたくみにデザインされた作品という印象。こうなると他の作品も聞いてみたくなりますねえ。
SO FAR 72(03)/CD/DEU/JPN UNIVERSAL UICY-9260
*おしゃれな真っ黒デザインとイラストシートを再現。これはお値打ちの紙ジャケです。ドイツモノは相性の悪い私ですが、こうして聴くとファウストの前衛性は案外、なじみやすいです。前作よりも音楽的には分かりやすくなっている。
FAUST'O
POCO ZUCCHERO 79/LP/ITA/ITA ASCOLTO ASC20127
*FAUST'Oを聴くのは初めてなのだが、なかなか私の好みにピタリの歌モノだった。ラディウスのプロデュースとギター、カッローニやデピスコポのドラムス、ファーマーのベース、パスコリのサックスなどなどと、凄腕がバックを固めている。道化師系のはかなさと飄々としたやさしさが際立った個性をもっているので、テクニカルなバック陣の演奏との相乗効果で、一度聴いたら忘れられないアルバム。
FAUSTO LEALI
AMORE DOLCE, AMORE AMARO, AMORE MIO LP/ITA/JPN KING K22P227, (05)/CD/ITA/JPN ARCANGELO ARC-7097
*相当のがらがら声で、オーケストラをバックに甘めの歌を歌い上げられるとびっくりするが(そういう曲がヒットするようだが(^^;)、どちらかといえば重い感じの歌には実に味わいがあって(トム・ウェイツとかジョー・コッカーあたりを思い出したりして)、聴いているうちにクセになっていく。このアルバムでバックをつとめているのは、何とイル・ヴォーロである。あの特徴のあるキーボード群の音やベースラインに乗って、彼の声がしっかりとした存在感で歌い上げる。最後の曲はインスト。
P. S. 紙ジャケリマスター再発はうれしい。久しぶりに聞きましたがいいですねえ。一曲目はもろにイルヴォーロだがレアーリの個性はそれに負けていない。
LEAPOLI LP/ITA/JPN KING K22P369
*ロックフィーリングの曲が多く、彼の声によく合っている。解説によると後ろの4曲は、ナポリターナと呼ばれるナポリ歌謡の定番らしい。しかし僕にはまったく予備知識がないので、地中海音楽フレーバーの効いたなかなかいい曲だなあ、という印象。バック陣も入れ替わり、ジュリアス(ユリウス)・ファーマーとトゥリオ・デ・ピスコーポの強力なリズム、そして何といってもアルベルト・ラディウスの乾いたギターの音が最高!グループやソロを含めても、彼のギターを一番聴かせるアルバムと言えるかもしれない。この後半だけでも(前半もかなりいいんだけど)必聴の作品。
FEDERICA CAMBA
MAGARI OPPURE NO 10/CD/ITA/EU WARNER 5051865821021
*ラウラ・パウジーニなどそうそうたる有名どころに曲を提供していた人の、初の自分のアルバムということだが、この声を聞くととてもじゃないが信じられないくらい、歌手としての魅力十分だ。最近のしゃがれ声熟女(かどうか知らないが)歌手の作品の一枚として、完成度は高い。はっきりとしたロック寄りの曲に魅力を感じる。
FEM SÖKER EN SKATT ---> SAMLA MAMMAS MANNA Special
FESTA MOBILE
DIARIO DI VIAGGIO 73/LP/ITA/JP RCA CR-10066(EDISON ERS-28016)
*いきなりの激しいピアノのパッセージで驚かされるが、イタリアのこのころの作品としてはベタな叙情を廃した真っ向からの勝負が小気味よい。時折リズムがもたることもあるが、全体としては迫力満点、大真面目でカッチリと決めたテクニカルプログレに脱帽。
FICTITIOUS SPORTS ---> NICK MASON'S FICTITIOUS SPORTS
FINISTERRE 
FINISTERRE 94/CD/ITA/ITA MELLOW MMP254
*90年代イタリアのテクニカルプログレの代表的バンドらしい。とはいえそのテクニックがちょっと怪しかったりもする。でもこれはそれでもなお魅力的なのは、クラシック曲を挟んでみたり、いろいろな楽器を入れてみたりするアイデアが決まっている作曲力、アレンジ力にあるのだろう。
IN LIMINE 96/CD/ITA/ITA MELLOW MMP291
*実験的な部分も含めて、前作よりもセンスが洗練されてきたし、アイデア・曲・テクもうまく噛み合ってきたように思う。いろいろなプログレの要素を消化したところに、管弦やコーラス隊もついて演奏も変化に富んでいるところがいかにも90年代らしい。特に本作はフルートの入ったプログレの好きな人は必聴かも。このバンドならではのものはなにか、というあたりが今一つ焦点を結ばないのだが、上品でありながら聴き応えのある作品であることは間違いない。
IN OGNI LUOGO 99/CD/ITA/ITA IRIDEA THX1138
*これは軽快で美しく、かっこいい。何だかつかみ所がないなあ、という感じがずっとしていたのだが、ここまでくると実はそれが個性だったんだ、と(笑)。フィニステルレの音、というのが分かった気がする。プロデュースにはロベルト・コロンボが加わり、何だかマティアバザールを思い出させる曲があるのもご愛嬌。雰囲気としてはピッキオ・ダル・ポッツォやカルプ・デュアンなども連想させる。フルートが抜けた今回の主役は弾きまくりのギターです。ポップでありながら実験的な要素も加わり、エレクトロニックな隠し味も効いて、まぶしくかすんだ午後の陽射しの中をさまようような音、なんて喩えは如何。いつもながらアートワークもセンスいいし。大推薦。
STORYBOOK 01/CD/ITA/USA MOONJUNE MJR002
*STORYBOOKというから何か自伝めいた内容かと思いきや、97年のプログデイのライブで、会場が STORYBOOK FARM と言うのだった。それにしてもナゾの名前だが・・・。などということはどうでも良くて、中身はすばらしいです。プログレのツボをこの人たちは知っている。ふうわりと暖かいフルート、ポルタメントの効いたソロシンセに白玉メロトロンサウンドは実に美味。ライブでも音は端正そのもの。
FINISTERRE PROJECT 
HOSTSONATEN 96/CD/ITA/ITA MELLOW MMP320
*FINISTERRE の FABIO ZUFFANTI を中心にした、FINISTERRE の別働隊みたいなものか。フルートとピアノ、メロトロンと泣きのギターが印象的。アートワークも含めて、雰囲気は本家によく似ているが、ヴォーカルやドラムスもけっこう主張しているし、実験的な要素はあまりないので、シンフォ系叙情派プログレとしてかなり聴ける。日本のプログレアーチストの曲も取り上げて演奏している。
FINNEGANS WAKE
YELLOW 94/LP/BEL/BEL MUSIC EMPORIUM FAN180793
*実はこのLP、150円で落ちていたので買ってきたらちょいキズ有りだったのだけれど、中身があまりにも良いので得した気になっている。CDがイタリアで出ているはずなので、見かけたら買いなおそうと思っているくらい。ジェイムズ・ジョイスの作品名を取ったベルギーの不思議なアヴァン・プログレ作品で、ちょっと似たものを思いつかないのだが、音のシブさにはレコメン系の味わいもあるし、重めの英語のヴォーカルには初期ジェネシスやヴァンダーグラフのような雰囲気も感じる。キーボードの使い方がとてもうまいので楽音が豊かだし、曲想が巧妙で予想のできない展開がすばらしい。
FINNFOREST
FINNFOREST & LAHTO MATKALLE 75-76/CD/FIN/USA LASER'S EDGE LE1025
*双子のテゲルマン(と読むのかな)兄弟のギターとドラムスを核とする、北欧ジャズロックバンドの 1st & 2nd 73分あまりを一枚にまとめたお買い得盤。オーソドックスなトリオまたはクァルテットの編成で、確実なテクニックとユニークで洗練されたセンスによって聴かせる。70年代半ばの作品なのだが、まったく時代を感じさせない出来。感じさせないと言えば年齢もそうで、この兄弟、ライナーを読むと1957年生まれだから、なんと当時18-9歳、恐るべき完成度である。とりわけ二部構成で合計20分近い、セカンドのタイトル曲の、美しくも冷たく澄み切ったストリングス、淡々としながら盛り上がっていくギター・ベース・キーボードの掛け合いなど、興奮モノ。ジャズロックファンだけでなく、緊張感のあるインストプログレが好きな人に文句なしに薦められる作品。
FIORELLA MANNOIA
CANZONI PER PARLARE 88/LP/ITA/ITA DDD 460801 1
*さりげなくよく練られた曲と演奏、表現も自然で、特に引っかかりはないのだが、厚みのある作品。それにしても、やや低めの音程を歌うときのまろやかさは格別だ。
I TRENI A VAPORE 92/CD/ITA/ITA SONY EPC471187 2
*まず一曲一曲がよいが、それもそのはずで、フォサーティ、ブボラ、フィナルディ、デ・グレゴーリと、そうそうたる面子の曲が並ぶ。ちょっと鼻にかかった声で、ちょっと投げやりなような歌い方で、それほど表現力がある感じはしないのだが、そこにかえって魅力を感じるかどうかだろう。
IL MOVIMENTO DEL DARE 08/CD/ITA/ITA SONY 88697405552
*タイトル曲がバッティアートだからということでもないだろうが、もともと低めの丸い声が持ち味で若い頃は拗ねたような甘えたようなイメージがよかったわけだが、歳を重ねてややアリーチェあたりの線に近づいた感じもする。つまり重厚な感じだ。私は若い頃よりはこの作品のほうが好きだ。じっくり聞き込むのによい深さのあるアルバムだ。
FLAIRCK 
LIVE IN AMSTERDAM 80/2CD/NLD/NLD POLYDOR 527 207-2
*フォーク、トラッド、アヴァン、なんとも言いがたいミクスチュア。笛とバイオリンとギターの技巧が超絶モノで、基本がアコースティックでこれは迫力ありすぎ。ライブは見せ場がたくさんあって圧倒的にすごかったらしい。この盤でもなんだかすごくウケているところがあるのだけれど、画がないのでよくわからない。
FLASH
FLASH 72/CD/GBR/USA ONEWAY S21-17796
*ピーターバンクス、トニーケイのバンド。当時はそこそこひいきにしていて、最近ふと聴きたくなって聴いたのだが、イエスの3枚目の雰囲気に本当に近くて、あらためて不思議な気分になった。音像のぼやけた感じはリマスター流行りの昨今不利なのは仕方がないが、緻密な音作りながらスピード感が追いつかなかったところが惜しい。
OUT OF OUR HANDS LP/GBR/JPN EMI EOP80954
*前2作(実は発売当時、恥ずかしくて買えなかったのである(^^;)よりは、ジャケットも少しまとも(ヒプノシスのデザイン)で、これはリアルタイムで買えました。あまりイエスっぽい感じもなくなって、スピード感のなさは相変わらずですが、コンセプトアルバムとして案外聴けます。
FLEA ON THE HONEY
FLEA ON THE HONEY 71(04)/CD/ITA/ITA BMG 82876 659342
*エトナの前身のフリーの前身がこのフリーオンザハニー(フレアって書いてたけど英語じゃん考えてみれば)。といってもバンドの実質は同じ。しかしエトナのジャズロックイメージで聴くと違う、ひずんだオルガンに英語のヴォーカル、サイケなブリティッシュ風ハードロック。メロディラインには初期のヌメロウーノのバンドのような香りも。
-->ETNA
FLUGHT
FLUGHT 82/LP/MEX/MEX MSF082
*キーボードとギターの二人組みにベースがゲストという形態で、マイク・オールドフィールドっぽい雰囲気もある(たしかそんなことを言われたので買ったような記憶がある(^^;)。素朴なクラシカル・シンセ・ミュージックといったところで、リズムは単調だが(ドラムスいないしね)、音はわりとアコースティックで、ピアノが多いしギターやベースもエフェクトではなくちゃんと演奏力で聴かせるし、メロディーが明るくてきれいなので、けっこう好印象。
FM
BLACK NOISE 78/LP/CAN/JPN KING K25P427
*キーボード、パーカッション、バイオリンの3人組という構成から、ありがちなシンセものかと思って聴くといきなり驚かされる。演奏力がすごい。エキサイティングなインタープレイが炸裂したかと思うと、まるでブリティッシュポップのようなさわやかなヴォーカルを聴かせもする幅の広さも。北米のプログレというと、巧いんだけれどもメロディの深みやハーモニーの色彩感にかけるイメージがあるのだが、このバンドはその点も文句なし。
FOCUS
MOVING WAVES 71/LP/NLD/JPN POLYDOR MP2311
HAMBURGER CONCERTO 74/LP/NLD/JPN POLYDOR MP2385
FONDERIA
FONDERIA 02/CD/ITA/ITA BIZZARRE BIZ001
*ドラム、ギター、キーボード、トランペットの4人組で、サンプリングやループ、ゲストでDJが入ったりもする。テクニカルでありながら淡々とした、クールな演奏で、ECMというか北欧風、などというと、XLあたりを思いだすが、もっとミニマルでアドリブっぽく、少ない音数で聴かせる透明な演奏。かなり個性的な新バンドの出現だ。
FORMULA 3 ---> FORMULA 3 / IL VOLO Special
FRANCESCO CURRA'
RAPSODIA MECCANICA 77(15)/CD/ITA/ITA GIALLO RECORDS MMM120
*1977年に発表された前衛的な作品の限定再発で、LPのA面がM1、B面がM2になっていて、その後の4曲はボーナスのようだ。LPの曲はインダストリアルなサンプルや電子音やコラージュ、詩の朗読、も組み合わさって、アレアやバッティアートのフリーミュージック作品を思わせる。一方でボーナスの4曲は、一転してトラッドである。得体が知れないがどちらも好物の私にはたいへんうれしい一枚。
FRANCESCO DE GREGORI + GIOVANNA MARINI
IL FISCHINO DEL VAPORE 02/CD/ITA/ITA CARAVAN COL510218 9
*あまりにもシンプルなスリーブデザインながら、ベテラン歌手同士の顔合わせで、もしやと思い買ってみたら大正解。生ギター主体の伴奏に民族性というかフォークミュージック的な温かみに満ちた二人のハーモニーが芳醇。GIOVANNA MARINI の声は素朴でありながら粒立ちがよく、このような曲にはこの上なくあっていると思う。
FRANCESCO MESSINA
MEDIO OCCIDENTE 83(10)/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 0602527406220
*THE UNIVERSAL MUSIC COLLECTION シリーズ、"Progressive Italia Gli Anni 70 Vol.7" 所収の一枚。イタリアのプログレ周辺のエレクトロニクスの音づくりといえばまずこの人だろう。このソロ名義のアルバムでも、バッティアート、カッチャパッリャ、フェドリゴッティ、コセンティノなどなど、名だたる共同作業者が参加している。なんとラディウスの特徴あるギターフレーズまで聞けたりする。打ち込みはミニマル風でも曲作りはロックで、淡々としたリズムにたゆたうメロディ、クラシカルな歌など、変化に富んで聴きごたえは十分だ。
FRANCIS DECAMPS
HISTOIRE DE FOU 79/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4207.AR
*DECAMPS 兄弟の、キーボード担当のほうのソロなのだが、これはよい! マンダランほどのアクの強さはないものの、アイデアは共通のもの。聴きなれた美しくはかないメロディラインが、特徴あるメロトロンとシンセの音に乗ってまずじっくり聞かせたかと思うと、なんとオーケストラの登場である。豪華なオーケストラル・マンダラン!
-->ANGE
FRANCO BATTIATO --->FRANCO BATTIATO Special
FRANCO FALSINI
COLD NOSE 75/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 0602527382449
*THE UNIVERSAL MUSIC COLLECTION シリーズ、"Progressive Italia Gli Anni 70 Vol.6" 所収の一枚。SENSATIONS' FIX のリーダーのソロアルバム。といってもサウンドトラックらしく、長めの曲が3曲、それも白玉系キーボードにサスティンとエコーの利いたギターリフが延々と続くというもの。少し声も入る。浮遊感に浸るにはよい音楽。
FRANCO LEPRINO
INTEGRATI...DISINTEGRATI 77/CD/ITA/ITA VINYL MAGIC VM022
*カッチャパッリャの名作に "Sonanze...Disonanze" というコメントがあったのをつい思い出してしまうほど、雰囲気は似ている。片面一曲ずつの、エレクトロニクスとチェンバーの融合で、思わせぶりなSEに哀愁漂うメロディ、深みのあるドローン、まさにあの時代の、心地よいコンテンポラリーミュージック。
FRANCO MUSSIDA ---> P. F. M. Special
FRANCOIS BREANT
SONS OPTIQUES LP/FRA/FRA EGG 900553
VOYEUR EXTRA-LUCIDE LP/FRA/JPN KING GXH2012
FRANCOIS JEANEAU
EPHEMERE LP/FRA/FRA OWL 07
FRANCOISE HARDY
FRANCOISE LP/FRA/JPN EPIC 253P71
*この人はフレンチ・ポップスだけど、歌詞も含めてけっこう好き。テレビドラマの主題歌などにも使われたので、聴けば知っているという人は多いのではないかと思う。
FRANK ZAPPA 
SHEIK YERBOUTI 79/CD/USA/CAN RYCODISC RCD40162
*ザッパの山のようなアルバムの中でもこれはおそらく必修科目の一枚でしょう。ライブ録音に敢えて意図的にオーバーダブして作りあげたアルバムで、しっかりロックンロールしながらアバンギャルドで、野卑でありながら洗練されており、原初的でありながら先鋭的であるといった、ザッパのスタイルがよく表れていると思います。このCDはデジタル・リマスターで音も鮮明。しかしいつもながらザッパ・ファミリーのメンツはすごい。そういえば大昔にミッシング・パースンズ売っちゃったのはもったいなかったなあ。オハーンのビデオクリップもどこかにあったはずだ・・・。
THE YELLOW SHARK 93/CD(w/booklet)/USA/USA RHINO R271600
*これはザッパの遺作であり、室内楽である。
FRANKIE GOES TO HOLLYWOOD
WELCOME TO THE PLEASURE DOME 2LP/GBR/JPN POLYSTAR 19SI256/7
FRED FRITH
GRAVITY 80/CD/GBR+/USA ReR FRO01
*新装版で期待の再発、これは面白い! 前半はHollmer, Haapala, Bruniusson に Marc Hollander という、いわば裏LHOのような構成で、後半は Hollander に Dave Newhouse, Paul Sears, Billy Swann と、これはマフィンズなのだそうだ(私は良く知りません、ごめんなさい)。基調的には前半がユーモア、後半がアイロニー、という感じだろうか。とはいえ、一曲一曲があまりに個性的なので(^^;、全体を通して聴けば違和感なく盛り上がっている。強烈なリズムとクセモノのセンスが満タン、もう何が飛び出すかわからない、アイデアの仕掛け花火のようなアルバム。
FRIFOT
SLURING 03/CD/SWE/SWE AMIGO AMCD751
*PER GUDMUNDSON, ALE MOLLER, LENA WILLEMARK という、スウェディッシュ・フォーク界の重鎮からなるトリオの、これは4作目になるらしいアルバム。徹底してアコースティック、トラッドとしての素朴さを窮めたところにあらわれる高貴さがすばらしい。
FUNGUS
LIEF EN DE LEID LP/NLD/NLD NEGRAM NR115
FUSIOON
FUSIOON ["DANZA DEL MOLINERO"] 72(97)/CD/SPA/SPA DIVUCSA 32-516
*この溶鉱炉のジャケットがファーストらしい。一曲目はかなりプログレしているが、次第に分類不能な混沌に突き進んでいく。ジャズロックっぽいが、哀愁のスパニッシュメロディも時折顔を出す。弦楽やフルートの音も効果的。
FUSIOON["FARSA DEL BUEN VIVIR"] 74(97)/CD/SPA/SPA DIVUCSA 32-517
*ワニのジャケットはセカンドらしい。ファーストの混沌は少し整理され、ジャズロック風にまとまってきてはいるが、それにしてもヘンなジャズロックではある。出だしとラストがプログレだし、テクニカルなところは確かにジャズロックだし、コード進行や奇数拍子の刻みなどはカンタベリーを思わせる。一方で、ときどきオルガンやコーラスやドラムスがおそらくわざとチープだったりもったりした感じに音作りされていたり、唐突にユーモラスなフレーズの展開が顔を出したりと、確信犯的なつくりはかなり個性的。この面白さは、スペインファンよりはカンタベリーファンに受けるのでは。
MINOLISA 75/LP/SPA/JPN KING K22P245
FUXAN OS VENTOS
FUXAN OS VENTOS, SEMENTEIRA Y O TEQUELETEQUELE 99/2CD/SPA/SPA RAMALAMA RO51012
*ガリシア・フォークの大御所バンド、1枚目、2枚目、4枚目という変則的な3in2デジタルリマスターお徳用アルバム。時期的には1976年から78年。素朴な味わいのメロディとアコースチックな演奏に、コーラスが厚みを加え、素朴なままに力強さが、哀愁の中に切なる希望がこめられた、すばらしい歌の数々。
SEMENTEIRA 78(95)/CD/SPA/SPA PHILIPS 528 447-2
*彼らの4作目で、メジャーからは最後の作品となるようだ。男女のコーラスの厚みがすばらしく、力強さと物悲しさを一枚に織り上げたような風合いが滋味。
QUEN A SOUBERA CANTAR 81/CD/SPA/SPA PUNTEIRO 4008CD
*70年代初めに活動を開始、80年代にマイナーに移籍しての作品。ジャケットの怪しさからは想像できない、ガリシア・トラッド・バンドの傑作。ことばがわからないので確かではないのだが、何かメッセージ性もあるようだ。トラッドにオリジナルを加えて、アレンジも多彩、ドラマティックな構成で、ヴォーカルの艶と厚み、確かな演奏力がすばらしい。
NOUTRORA 84/CD/SPA/SPA FONOMUSIC CD7020
*トラッドはとにかく地声のよさだと思う。さらに私の趣味としては透明感よりは華やかで厚みのある声がよいので、このグループやイタリアのNCCP辺りがもろに好みなのである。哀愁ある楽曲にアコースチックな演奏の美しさも相俟って、感動の傑作です。
SEMPRE E MAIS DESPOIS 99/CD/SPA/SPA FONOMUSIC CD8128 (MAR 99513)
*これはすばらしい!トラッドには哀愁ということばをついつい使いすぎてしまうのだが、このバンドの歌にこそふさわしいかもしれない。ガリシアのベテランフォークバンドの15年ぶりという新作。スペイン、地中海、ケルト、さまざまな香気が漂うガリシアトラッドのすばらしく端整な仕上がりに息を呑む。美しいデジパックのジャケットやブックレットも贅沢。

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