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Chinese pops  Japanese Pops
Alice  AREA / ARTI + MESTIERI  Franco Battiato  Lucio Battisti 
Eugenio Bennato / NCCP / MUSICANOVA  Roberto Cacciapaglia 
Fabrizio De Andre  FORMULA 3 / IL VOLO  P. F. M.  Mike Oldfield 
GARMARNA / HEDNINGARNA  SAMLA MAMMAS MANNA 
J. B. BANFI
GALAXY MY DEAR 78(05)/CD/ITA/ITA BTF VMCD099
*何となく感想を書きもらしていた、懐かしのシンセサイザー音楽。クラウスシュルツとの親交があった(のかな)ようで、それで予想が付きそうな、ゆったりとしたシークェンス。ムーグにアープ、ソリーナと、ローランドにビンソンのエコー、イーブンタイドのフェイザー。機材の名前で音がわかる時代でした。
J. E. T.
FEDE,SPERANZA,CARITA' 72/LP/ITA/JPN KING K28P716
JACQUES BREL
BREL LP/FRA/JPN KING GP551
*これはいわゆるプログレとは全く関係ない、ジャック・ブレルの遺作なのですが、力強く渋い歌声、メッセージの込められた歌詞がとても気に入っています。
JAKKO
WHO'S FOOLING WHO EP/GBR/GBR STIFF BUY198
WHO'S FOOLING WHO 12EP/GBR/GBR STIFF SBUY198
JANE SIBERRY
BOUND BY THE BEAUTY 89/CD/CAN/USA REPRISE 9-25942-2
*プログレのアーチストとの繋がりがきっかけで、プログレのファンに好まれている女性シンガーが何人かいるが、センス的にはほとんど「プログレじゃない」人も少なくないような気もする。まあよけいなことかもしれないが。ところでこのカナダのシンガー、曲的にも歌的にも彼女のセンスはかなりプログレッシブである。彼女が牛を引きながらあっちこっちを歩くヴィデオクリップが昔あって、曲名は忘れてしまったがたいへん気に入っていた。牧歌的でさわやかだがどこかとぼけた味わいや、歌詞も個性的で、大好きなシンガーである。
JARMO SAARI SOLU
THE MAKING OF LOVE 07/CD/FIN/FIN ROCKADILLO ZENCD2111
*XLのギタリストだった人で、コンスタントに作品を発表し続けている。このソロアルバムは彼の個性が際立つ作品で、エレクトロニクス多めのバックにミニマルだったりフリーだったりのギターがかぶっていくのだが、曲ごとの表情がくるくると変わって面白い。楽器は違うが同じXLの ARTTU TAKALO のソロアルバムに比べると、より硬質で茶目っ気があるがアルバムの組み立てには通じ合うものがある。XLが分裂してそれぞれ増殖した感じだ。
JARMO SAARI REPUBLIC
JARMO SAARI REPUBLIC 14/CD/FIN/FIN ROCKADILLO ZENCD2154
*これは最高にかっこいい! イントロでエレクトロニカと思わせぶっておいて、かっこいいリズムにグルーヴィなギターをどんどんかぶせて、渋すぎる歌と語りが繰り広げられていく。ギターとボーカル以外にもいろいろな楽器を演奏し、ドラムスパーカッションを揃え、曲によってはサックス、ボーカルを加えて、ジャンルを超えた音楽を創造した。傑作としか言いようがない。
-->XL
JEAN-JACQUES TOUSSAINT
TRAVELLING 08/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4789
*TIEMKO解散後、レアトラック集が出て、もうこれで聞き納めかと観念していたら、キーボードのソロアルバムが出た。しかもよく見ると、タイトルは FROM TIEMKO TO "TRAVELLING" JEAN JACQUES TOUSSAINT と読める。ここには、TIEMKO の音と、それをさらに先鋭化していくトゥーサンの企みが連続している。切れ味の良さと郷愁、哀愁の響きと冷徹な現代音楽の作法が、かわるがわる顔をのぞかせる。キーボードプレイヤーのソロとしては、久々にシニカルでクールな作品に出くわした気がする。TIEMKO ファンはもちろんだが、現代フランスのプログレの音に興味があれば聞くべき一枚である
DROIT DE REVE 12/CD/FRA/FRA DREAMYMATTER DR0001
*久しぶりに出た元TIEMKOのキーボーディストのソロ。のっけからクリムゾンのパロディのような、ギスギスしたギターのカッティングにうめき声に驚かされる。プログレッシブなキーボードバンドではなく、むしろ弾き語りに重きが置かれた、シアトリカルな展開になっているようだ。言葉が分からないとちょっときつい。
JEAN PASCAL BOFFO 
JEUX DE NAINS 86/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4175AR
*ムゼアレコード最初の一枚。ギター、ベース、パーカッションを自分で演奏し、シンセ、パーカッションのサポートメンバーがいる。ギターの音やミニマルな展開はマイク・オールドフィールドを思わせ、テーマからトム・ニューマンのフェアリーシンフォニーと通じるものも感じる。とはいえ生ギターの調べは深くクラシカルで、確かにイギリスの丘ではなくガリアの森を思わせる。マイクに似ている(マイクがバージンレーベル第一号のアーチストだったというところも相通じるものがあるかも)、と言われて聞き始めたアーチストだが、確かな個性を感じる。この端正な造りから来る聞き心地のよさは格別だ。
CARILLONS 87/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4104AR
*DEBOCO があんまり良かったんで、ギターのジャン・パスカル・ボッフォのソロを中古盤で見つけてきた。DEBOCO は奇跡のようなユニットだが、このボッフォの盤も悪くない。軽快で明るいメロディ、マイク・オールドフィールドのような透明感、シンフォ系の構成美、それに厚みのある音の豊かさが加わる。DEBOCO でもそうだったが、オールドフィールドを思わせるフレーズがちらりと出てくるのも面白かったり。曲ごとにもう少し変化が欲しい気もするが、もっともこれはちょっと前の作品だから、今は違うかもしれない。ジャケットの絵も可愛くて美しい。
NOMADES 93/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4100.AR
*4枚目のアルバム。サックス、パーカッション、バイオリン、キーボードと、ジャンのギターの5人構成。マイク・オールドフィールド風の音世界から大きく抜け出して、民俗音楽のエッセンスをアコースティックな楽器で丹念に組み立てなおしたような、美しくも祝祭性豊かな楽曲群を生み出している。画期的な作品。
VU DU CIEL 98/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG 4244AR
*四方に開くデジパックのデザインが艶やか。音のほうは凝り方が今ひとつという気がするが、多分それは先に新作 "Parfum d'etoiles" を聴いてしまったからであろう。何せこの傑作アルバムのタイトル曲は本作にも含まれていて、それなりに美しく仕上がっているのだが、新作ではさらに奥行きと洗練を増しているからである。そういう印象はアルバム全体に感じられる。むしろリラックスした雰囲気を楽しみたい。
PARFUM D'ETOILES 00/CD/FRA/FRA MUSEA AMP2000/05
*「星の王子様」の引用が載っているので、サン・テグジュペリからインスパイアされた作品なのでしょうか。これはすごくいいです! お得意の澄んだ音色のギターに、曲によって女声ヴォーカル、弦楽、サックスなども加わって、タイトルやジャケットからイメージされるとおりの、現実と非現実のギリギリの狭間に漂う、明晰な幻想とでも呼びたくなるような世界を紡ぎだしています。
INFINI 04/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4588.AR
*エレクトロニクスな音が良く目立つ。前作にあったような幻想味のある美しいメロディは姿を消し、ノイジイなリズム音にストレートなエレピやひずんだギターの音が乗る。不安を誘うようなメロディとミニマルな繰り返しが続く。
LA BOITE A MUSIQUE 07/CD/FRA/FRA MUSEA FGBG4777AR
*前作がちょっと?で、もしかしたらその延長上にあって無機質な響きがどこまで結晶化しているのかと、恐る恐る聞いてみたら、なんと今回はオールギターアルバム、しかもこんなに美しいメロディやコードを、これでもかと新しく紡ぎだしてくる。それでいて、確かに彼の音である。珠玉のジャケット写真のイメージ通りで、正直なところ、これほどの完成度とは予想していなかっただけに、うれしい衝撃である。この人の感性は、どこまで磨きあげられていくのだろうか。公式サイトでライブも試聴できるので、ぜひお試しください。
JEAN-LUC PONTY
ENIGMATIC OCEAN LP/FRA/JPN WARNER P10439A
A TASTE FOR PASSION LP/FRA/USA ATLANTIC SD19253
LIVE LP/FRA/USA ATLANTIC SD19229
CIVILIZED EVIL LP/FRA/USA ATLANTIC SD16020
FABLES LP/FRA/USA ATLANTIC 81276
OPEN MIND LP/FRA/USA ATLANTIC 80185
INDIVIDUAL CHOICE LP/FRA/USA ATLANTIC 80098
MYSTICAL ADVENTURES LP/FRA/USA ATLANTIC SD19333
JEAN-MICHEL JARRE 
THE CONCERTS IN CHINA 82/2LP/FRA/JPN POLYDOR 40MM0177/8
*中国の楽団との共演 "Fishing Junks At Sunset" は、中国琵琶などとの掛け合いもあって、楽しく美しい曲です。
ZOOLOOK 84/LP/FRA/JPN POLYDOR 28MM0413
*情景的なシンセサイザー演奏を聴かせる。もともとメロディーがきれいな人だけど、このアルバムではエスノ風サンプリングも入って聞きごたえがある。タイトル曲のビデオクリップがユーモラスで楽しかった。
AERO 04/CD+DVD/FRA/EU WARNER 825646185122
*ジャケット写真を見てまるでイルヴォーロのファーストじゃんと思いつつ手に取ったら、最新のミキシングでサラウンドが聞けるようにしたセルフカバーバージョンみたいなものなのかと、好きな曲が並んでいるので、DVD付きにしては格安中古だったので買ってみた。ファンから寄せられたイメージ写真がたくさん掲載された洒落たスリーブなので期待してDVD見たら、ジャケット写真そのままで、ずっと「イルヴォーロのファーストのジャケット」(笑)。最後に目を閉じたときにはまぶたがケイレンしてましたよ。というわけでいくらなんでもな映像でしたが、サラウンド持ってないのでわかりませんが、聞き心地のよいベスト盤としては十分お買い得かも。
JEROME LANGLOIS
MOLIGNAK 05/CD/CAN/CAN PROGQUEBEC MPM08
*マネージュのリード奏者のソロ作で、クラリネット、バイオリン、ピアノ主体に、時には厚いオーケストレーション、時にはエレクトリックギターで泣きのメロディ、さまざまな表情を見せる。コンテンポラリーな曲からノスタルジックな曲まで、高度で自在なアレンジセンスを味わうことができる。分類不能だがしいていえば楽器の種類からチェンバーロックか。この翳りや揺らぎの豊かな音の格調の高さには酔わされる。
JIM PEMBROKE ---> HOT THUMBS O'RILEY
JOHN DE LEO
VAGO SVANENDO 07/CD+DVD/ITA/EU CAROSELLO CARDH208
*久々のジャケ買い。半透明の用紙に無機的な表情の子どもたちの絵が不思議な雰囲気。エレクトロニカな導入に続いて、クラシカルなオーケストレーションが繰り広げられ、オペラ的な歌が展開する。詩が分からないが、音のイメージはピッキオダルポッツォを思い出させる。こういうとぼけたアヴァンギャルドさと洗練された音を聞かせるアーチストの存在感は、勝手な思い込みかもしれないが、いかにもイタリアらしいと思わせる。
JOHN G. PERRY
SUNSET WADING 76/LP/GBR/JPN KING K22P118
*タイトルやジャケットの雰囲気通りの、クールでありながら叙情的な盛り上がりのある名演奏。
JON ANDERSON
OLIAS OF SUNHILLOW 76/LP/GBR/JPN WP P10192A, (06)/CD/GBR/USA WOUNDED BIRD WOU8180
*たくさんソロやコラボもあるが結局これに尽きるのではないか。ジャケットもすばらしいし、ストーリーコンセプトの構成、楽曲のバリエーションもなかなか。ヴァンゲリスも参加。繰り返しずいぶん聴いたアルバム。
P. S. *某店のサイトにはリマスターとあるがまさにその某店で訊いたらリマスターではなさそうですがよろしいですかと訊かれた。06年ライノ製なんだけどどこにもリマスターの表示はないし、LPしか聞いたことがないので音のよしあしがわからない(が、あまりぱっとしない音質だとは思う)。ブックレットのちっちゃな写真はスリーブにあるし、目のよい人なら歌詞も読めるでしょう。30周年だし来日もするようだから紙ジャケリマスターを希望というところだけれど、欲を言えばデカジャケでほしいね。でもそれはLPがあるからいらないか。うーん。まあとにかく、これはすばらしいね。
JON HASSELL
DREAM THEORY IN MALAYA LP/GBR/JPN POLYDOR 28MM0089
*あやしいトランペッター、ジョン・ハッセルの幻想的な作品。ジャケットも美しい。
JON HASSELL & FARAFINA
FLASH OF THE SPIRIT 89/CD/GBR/CAN INTUITION CDP7-91186-2
*ジョン・ハッセルに因んで一応イギリスモノにしたが、ファラフィナはブルキナファソのバンドで、ブライアン・イーノやダニエル・ラノワがプロデュース、録音はアメリカで行なわれている。ハッセルの好きな新世界モノで、ハッセルのトランペットとファラフィナのパーカッシヴな音の掛け合いが快い。
JOSE CID
10000 ANOS DEPOIS ENTRE VENUS E MARTE 78(94)/CD(in a LP jacket)/PRT/USA ART SUBLIME ASCD1194-005 (MARQUEE 9452S)
*アイドル、ジャズ、プログレ、ポップスと渡り歩いたポルトガルの国民的歌手が、プログレ時代に残した逸品。見開きジャケットになんだかありがちなSF小説にインスパイアされたという物語のカラーイラストが折り込んであって、アートワークは量的には豪華(質的には・・・フラワーパワー風がむしろ今的?)。もとの意匠を尊重してLPジャケットをサイズも再現しながらのCD再発というのは気合が入っている。英語版の解説リーフレットもカラー写真入りでついているし。これによると、英語で歌うバンドのコピーから入って、ポルトガル語で歌うポップスを認めさせたパイオニアのようで、このあたりは非英語圏ではどこでも事情は似ていると思われる。マスターの後半部をうっかり消しちゃってやりなおしとか、コストに難色を示すレコード会社とか、数奇な運命をたどった作品の話も泣けます。今はすっかりポルトガル系ポップスの大御所らしい。で、この作品だが、イタリアあたりの70年代プログレの典型的な仕上がりになっている。そんなにテクニカルではないがアレンジがかっちりしていて、泣き系のメロディが美しい。もちろんムーグがうぃんうぃん、メロトロンがうわんうわん鳴ってます。内容的な連想もあるのだがオルメのフェローナエソローナあたりを思わせる。
JOSEF SKRZEK
PAMIETNIK KAROLINY 78/LP/POL/POL PRONIT SLP4003
*プログレバンドSBBのリーダーによるソロアルバム。とにかく言葉がわからないので解説が書いてあってもどうにもならないのだが、子どもの声や教会の鐘の音などが織り込まれ、何かサントラか劇伴のような趣もある。グループも全盛の頃に作られただけあって、現代音楽やジャズ寄りのところもあるなど、キーボードプログレとしてツボを押さえた、飽きさせない作りになっている。
-->SBB
JOVANOTTI
LORENZO 1999 CAPO HORN 99/CD/ITA/ITA MERCURY 546 178-2
*今更ですが、イタリアン・ラッパーのジョヴァノッティのヒット作。私はラップといっても昔ランDMCくらいしか興味を持って聴いたことがないので、果たしてこれがラップとしてどういう作品なのかは分からないのだが、一曲目あたりを普通の歌モノのように聴いてしまって、そのあとも流して聴いていると、確かにぺらぺらとイタリア語が並んでいることに時折気づくことは気づくのだが・・・なんだか、私が勝手に抱いているラップのイメージにはそぐわない。ベースやドラムスが普通に(というかかなり)うまいし、AORな雰囲気のオーケストラも生で録っているから、ローファイなどそれらしいエフェクト処理が施されていても、音楽的に十分に聴けてしまう。ちょっと後半は正直なところ飽きてくるが・・・これ見よがしのサンプリングやわざとらしい盛り上げのない、これだけ聴き心地の良い音楽をラップと呼んでよいのなら、私もラップ、そこそこ好きかも。
LORENZO LIVE AUTOBIOGRAFIA DI UNA FESTA 00/2CD/ITA/EU SOLELUNA 542 972-2
*2枚組みのライブ。中古で450円で落ちていたので買い。ワールドものの中古評価はなんとも低い。買うときはこういう思わぬ拾い物に出会うからよいのだが、中身の評価を考えれば複雑な気持ちである。さて本作は特殊ジャケットに匂い付きの分厚いブックレット(ただしアートワークはいささかチープ)、通し番号の付いた2枚の会員証までついていて遊び心十分。超人気アーチストだけあって、一緒に歌ってしまう会場の盛り上がりはすごい。ラップといっても、少なくとも音的には攻撃性がほとんどなくて、ゆったりとしていて聴き心地は悪くない。しかしやはり言葉の分からない私には、"Per te" のような曲らしい曲はよいが、ほとんどが同じように聞こえてしまい、ちとつらい。
JPP
JARVELAN PIKKUPERIMANNIT 88/CD/FIN/FIN OLARIN MUSIIKKI OMCD15
*「JARVELA(地名)の小さなフォーク音楽家集団」というような意味の名前のバンド、これを略してJPPということになるようだ。とにかく圧倒的なのはバイオリンの音で、メンバー6人中4人がフィドラー。ゲストプレーヤーに10人以上のフィドラーを加えたり、ライブでは一時間半以上ノンストップのダンスミュージックを演じたりするという。本作はトラッドとオリジナルを織り交ぜて大ヒットしたアルバム。アコースティックなトラッドというと退屈なイメージを持っている人にぜひ聞いて欲しい、活気溢れる作品。
JUAN MARTIN
PICASSO PORTRAITS 81/CD/SPA?/GBR FLAMENCOVISION CDFV03
*レーベル名からすれば明らかにフラメンコのアルバムで、この人がどういう人なのかもまったく知らない。なのになぜ買ってみたのかというと、激安中古だったのは勿論だが、バックがサイモンフィリップス、ジョンGペリー、イアンモズリー、トニーハイアムズといった大御所だったから。で、やっぱりフラメンコギターのアルバムだった(笑)ので、ジャンルの中でどれほどの作品なのか分からないのだが、ピカソの絵に題材を取った各曲はなかなか変化に富み、さすがに手堅いバックに支えられた技巧的な演奏は、大いに楽しめた。
JUKKA GUSTAVSON
TODEN TOISTOA 81/CD/FIN/FIN PONSI PEACD26
*ウィグワム脱退後何やら宗教がかったテーマのアルバムを出していたようだが、ここらあたりまでくるとどうなのだろうか。何せ歌詞も解説もすべてフィンランド語なので、まったく内容についての手がかりがないのだけれど、聞いた限りではいかにも北欧らしい、清澄な響きのジャズロックになっていると思う。
JULIE ZENATTI
FRAGILE 00/CD/FRA/FRA SONY COL4987292
*Eさんからの頂き物です。うまいなあ。強さと艶っぽさがほどよくただよっていて、ちょっと力み気味に高い声を出すときなんて、たまりません。何となく見覚えのある名前、ノートルダムでフルール・ド・リュスを演じた人でした。81年生まれだからこのアルバムは19歳、ノートルダムには17歳で出てたわけ? すごいなあ。いいものを聞かせていただきました。Eさんありがとう。
JULVERNE
COULONNEUX 79(09)/CD/BEL/JPN BELLE ANTIQUE 091528
*なんと09年、SHM-CD版紙ジャケで4枚とも再発! ワタシはとりあえず、従来たいへんレアで入手を諦めていたこのファーストアルバムのみ購入しましたが、音質もよく、感激です。他の盤と同様というか、それ以上に、チェンバーではあるがロックのジャンルには入らないと思いますが、古楽ベースの現代音楽として上質の作品で楽しめる。
A NEUF 79/LP/BEL/BEL CRAMMED DISCS CRA274
*ヨーロッパのチェンバーロックの伝説的グループ。でも単にチェンバー系の人脈からこれをロックの範疇に入れる必然性があるのかないのかということになると・・・、まあ前衛的室内楽として十分に聴き応えがあるからいいのだ。名盤。ピアノはCOSにもいた人だし、バスーンはサムラのホルメルのソロにも参加している。
EMBALLADE... 83/LP/BEL/BEL HASARD HAS037
*たぶんこれは、ラグタイム・ミュージックである。演奏が JULVERNE ではなかったら何のジャンルに入るのだろう。今度はヴォーカルがたぶん COS の PASIONES で歌っていた人だ。うっとり。でもプログレか?ロックか?・・・いいんだけどさ別に。
NE PARLONS PAS DE MAHLEUR 86/LP/BEL/BEL IGLOO IGLO 042
*相変わらず比類のない美しさとユニークさで、徹底してチェンバーの可能性を追求する彼らの傑作。すばらしい。
LE RETOUR DU CAPTAIN NEMO 92/CD/BEL/FRA IGLOO IGL089
*"A NEUF" から6曲と "NE PARLONS PAS DE MAHLEUR" から4曲、それに新録音が2曲のベスト盤。美しい世界がたっぷりと堪能できます。まず一枚という方にはお勧め。
LE PAVILLON DES PASSIONS HUMAINES 00/CD/BEL/BEL IGLOO IGL0152
*何とジュルヴェルヌの再結成盤である。やはりこれはチェンバーロックではなく独自のチェンバーミュージック。歌なしは寂しいが、その分さらに洗練の極み。典雅、重厚にしてかつ真の意味でユーモラス。この高貴な遊びに付き合う楽しみが再び訪れたのである。
JUMBO
VIETATO AI MINORI DI 18 ANNI? 73/CD/ITA/JPN PHILIPS UICY-9114
*ストレンジデイズ企画の紙ジャケシリーズ、オルメやイビスなどの定番は聴いたことがあるのだけれど、このバンドは、名前が名前なので聴いたことはなかった。で、買ってみたのだが、かなり良いではないですか。あくの強いヴォーカルは好き嫌いがあるかもしれないが、バンコやPFMを思わせる雰囲気やアレンジもときおり顔を出して、当時のイタリアの音がぎっしり詰まっている感じだ。
(ROBERTO) JURI CAMISASCA
LA FINISTRA DENTRO 74/CD/ITA/ITA ARTIS ARCD028
*BLA BLA から発表されたたぶんデビュー作。シングル時代のバッティアートやクラウディオ・ロッキの初期作品あたりに近い、アジア風味のサイケデリックな音。キーボードにバッティアート、プロデュースはバッティアートとピーノ・マッサラ。
TE DEUM 88/LP/ITA/ITA EMI 7915291
*バッティアートらとよく仕事をしている多才なアーチスト、カミサスカの、よく分からないのだが中世の古歌を歌った作品のようだ。ジャケットのイコンもカミサスカの名がクレジットされている。カミサスカの他にソプラノとコーラス、キーボードとコンピュータという編成で、奥行きのある典雅な作品。
IL CARMELO DI ECHT 91/CD/ITA/ITA EMI 090 7972022
*Massimo Spinoza との共同プロデュースで、スーパーバイザーには Mauro Pagani の名があり、Walter Calloni, Paolo Costa らのバック。アレンジ的にはクラシカルというかシンフォニックな方向でありながら、カミサスカの声が聴きやすく、メロディアスな美しくドラマチックな佳曲が並ぶ。バッティアートのポップ系とクラシック系の中間のような雰囲気。けっこう沁みます。
ARCANO ENIGMA 99/CD/ITA/ITA UNIVERSAL 546 082-2
*プロデュースとアレンジにバッティアート参加、バックは BLUVERTIGO や PINAXA とくれば、音は予想通り。カミサスカの思索的な詞と声が、重いエレクトロニクスにたなびく。Bluvertigoの音のイメージがかなり強めなのは好き嫌いを分けるかもしれないが、バッティアートファンには楽しめる系統の音だ。
JURI CAMISASCA & ROSARIO DI BELLA
SPIRITUALITY 16/CD/ITA/EU WARNER 8024709185723
*バッティアートの新譜待ちの間に、カミサスカの新譜が出たではありませんか。しかもタイトルがタイトルなので、期待して手に入れてみたら大当たり、これ、まさにバッティアートの新作が出ないと嘆いている人にこそお勧めしたい作品。バッティアート流のエレクトロポップなリズムに、語りにも近い渋いボーカル、クラシカルなメロディラインなど、バッティアートと美学を共通にするカミサスカの傑作。

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